数字でわかる都内の学力と格差 東京23区教育格差 【学校においてほしい本】

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東京23区教育格差

著者 昼間たかし・鈴木士郎

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概要

 東京都23区の教育格差について、親の経済状況や地域の歴史の点から述べた本。ライターの2人が実際に脚で稼いだ情報をもとに、東京都23区の格差を「親の学歴」「経済力」「交通」の面から分析、解説している。実際に数字や図を用いて説明しているので、イメージがしやすい。

 

東京都の公立学校の教員が読んだ印象

地理・歴史的な面からの考察に重きを置いている

 区全体の学力だけでなく、区内の地域ごとの住民の状況から解説をメインで書いているので、内容が細かい。区内の地域ごとの地理及び歴史的な情報からの解説は、信ぴょう性が高いという感じを受けた。

 特に、「区内格差の大きい区は」の内容は、私Garuda的には非常に面白かった。スカイツリーバブルの墨田区、豊洲や有明の開拓地がある江東区、田園調布とその他の大田区など、広告塔が目立つ区以外に、北区について述べている点も興味深かった。

 交通の便に関しては地図を見れば大体理解できるが、地域ごとの歴史についても触れているので、東京都の公立学校の教員でさえも知らない情報が多いのは好印象。本書を読むだけでも、東京都の地理歴史の知識は増える。

 

著者の推測が多い面も

 著者の二人が情報をカバ―できなかった点は、推測で話が進められている点もある。現役の教員から見ても「そんなことは決してない」と感じるようなことも、筆者の意見として書かれている。読む際には、事実と意見の供述をしっかり見極め、情報を鵜呑みにするべきではない。

 

著者の足立区に対する愛

 著者は、ダメな区の例として、頻繁に足立区を挙げる。著者が足立区をたくさん取材していることもあり、愛のあるダメ出しが多い。確かに事実を述べているだけなのかもしれないが、なんだか足立区がかわいそうに感じる。

 足立区の良くない教育状況のエピソードは面白かった。

 

公立小学校・私立学校に関する記述が多い

 23区の教育事情についての説明に関しては、小学校と私立学校に関する記述が多い。公立中学・高校についての情報は少なめである。地元の小学校や都内の私立学校に関する情報が欲しければ読む価値ありだが、地元民の多くが進学するであろう公立中学校の情報が少ないのは残念に感じた。

 

中学校受験を考えている親に向けた供述がメイン

 著者は第1章で、教育費用の点から考えると、子どもは中学受験をしたほうがいいと主張している。ゆえに、中学受験を考える親に対しての助言となるような記述が多い。子どもの教育のために都内に引っ越すのならば、という人に対しての助言が多い。都内のマンションや一戸建ての情報については、私は興味がなかった。

 

総括

 東京都の公立学校の教員であれば、本書の内容についてツッコミを入れることもでき、個人的にはかなり面白かった。東京都に関わる人(東京都の住人や東京都の教員)であれば、暇つぶしとしても十分に楽しめると感じた一冊。

もうすこしこの本について知りたいと思ったらこちら

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