現実を受け入れよう 「言ってはいけない 残酷すぎる真実」 【学校においてほしい本】

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「言ってはいけない 残酷すぎる真実」 

著 橘玲

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概要

 だれもが一度は聞いたことがあるであろう「努力は報われる」、「人間は平等」、「人は見た目よりも中身」というような言葉。これらの言葉は正しいのであろうか。著者橘玲氏によれば、こんなのはきれいごとに過ぎない。しかし社会はこれらを否定することはない。耳障りいいことだけを聞いて、知りたくない事実には目をそらし、都合よく生きていきたいからである。進化論、遺伝学、脳科学の最新知見から、現実に起こっている「事実」に向き合った作品。

 

前提として

本書で述べられたことには全てエビデンス(証拠)がある。より詳しく知りたい方は巻末の文献一覧を参照してほしい。

 

差別のない平等社会をつくれないワケ

・『ベルカーブ』で、現代社会が知能の高い層にきわめて有利な仕組みになっていることを膨大なデータをもとに論じている。白人と黒人の間にはおよそ1標準偏差(白人の平均を100とすると黒人は85)のIQの差があり、これが黒人に貧困層が多い理由だと述べた。

人種や遺伝によって、IQに差は存在する。

・行動遺伝学の双生児研究などによって、「知能が環境のみによって決まる」という仮説は完膚なまでに否定されてしまった。言語知能は家庭環境の影響を受けるものの、それを除けば、一般知能の8割、論理的推論能力の 7割が遺伝で説明できるなど、認知能力における遺伝の影響は極めて大きいのだ。

親の学力は子に直結する。

・「人権と知能は無関係」という前提で社会の仕組みが成り立っているとすると、将来、研究が進んでその前提が否定されれば大混乱になってしまう。知能が遺伝の強い影響を受けているという行動遺伝学の知見を認めたうえで、個人の人権を平等扱い、効果的な再配分や社会福祉を設計したほうがずっと現実的だろう。

 ぐうの音もでない正論。

 

・論理的推論能力や一般知能(IQ)において共有環境(作中では、複数の子どもが同じ環境で育つ場合を表す)の寄与度はゼロだ。音楽、美術、数学、スポーツ、知能などの才能でも、やはり共有環境の寄与度はゼロ。家庭環境が子どもの認知能力に影響を与えるのは、子どもが親の言葉を真似る言語性知能だけだ。

・子どもの人格や能力・才能の形成に子育てはほとんど関係ない、ということだ。

 学力の低い親が子どもに塾に行かせようとも、学力は上がらない。学力の高い親が子どもを塾に行かせなくても、子どもは勝手に学力を上げる。これは遺伝子の段階から明確に示されている

読んだ感想

 教員が「言ってはいけない 残酷すぎる事実」を読むと、(どうせ生徒に熱心に指導しても、結果は同じ)と思ってしまう。遺伝子には逆らえないのだから。しかしだからと言ってあきらめるのではなく、声高らかには主張されない事実を理解することにより、子どもに対してよりよい指導をすることができる、と私Garudaは信じる。

 

 

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