記事概要 教員の視点での、東京都内の私立中学校の評価基準を解説します。この記事が、私立中学校を受験する児童や保護者、私立学校に勤めようと思う人の参考になれば幸いです。今回は、今回は、私立学校の教員募集状況から見た、私立学校の評判について解説します。
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教員募集の実態から見る、避けるべき学校
常に教員の募集を行っている学校は「アウト」
まずはこちらのウェブサイトの「募集情報」のページをご覧ください。
このサイトは、一般財団法人日本私学教育研究所の運営する、私立学校の教員募集サイトです。いわば、私立学校の教員募集の最大手です。このサイト以外にも、私立学校の教員募集を行っているサイトはありますが、私立学校勤務を望む人の多くは、はまずこのサイトを見てから志願します。
このサイトを閲覧して明らかなことは、「多くの教員を募集している学校では、教員が流出している」、「必要な人材を確保できず、人事が安定していない」、つまり、「よくない学校である」ということです。
人材が足りない理由
定年退職や産休・育休で教員が足りなくなり、教員を募集するということはよくあることです。しかし、私立学校で多くの教員が不足するのは、産休・育休などやむを得ない理由によるものではなく、短期間で教員が流出してしまうからです。
私立学校から教員が流出する理由には、漠然と勤務校を出たい、現任校に未来がないと感じる、職場環境が悪い、などが挙げられます。「この学校にはいたくない」と教員が思う学校は、間違いなく良くない学校です。生徒や保護者は学校の外面しか見ることができませんが、現職の教員は学校の内情を知っています。内部の人間に見限られるような学校には、未来がないでしょう。
もちろん、「この教員は自校にいらない」という学校側の判断で、教員を解雇する、教員との雇用契約を解除するということもあります。しかし、これを裏返せば、「学校にとって良くない教員を採用してしまっている」「よくない人材しか応募してこない」、ゆえに「よくない人材しか採用できない」ということです。学校に魅力が無く、また、採用担当者に教員を見定める能力がなければ、いつになっても良い人材は集まらないでしょう。
評判が悪い学校の基準
どんな学校でも、やむを得ない理由で数人の教員を募集することはあるでしょう。私立学校の教員募集に関しては、各学校のホームページには募集する教科と募集人数が書かれていることが多いのですが、日本私学教育研究所の教員募集ページでは、各学校が募集する教科しか記載されていません。それを見て分かることは、「3教科以上の教員を募集しているような学校は間違いなく「やばい学校」と考えてよいでしょう。特に、大学受験に結果が直結する主要5科目(国数英理社)で、教員を募集している教科が2つ以上ある学校は、教員にとっては居心地の悪い、「評判が悪い学校」でしょう。
要するに、入学、進学するに値しない学校といえます。
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