私立中学校は偏差値こそすべて 【学校教員視点での私立中学評価基準】

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記事概要 教員の視点での、東京都内の私立中学校の評価基準を解説します。この記事が、私立中学校を受験する児童や保護者、私立学校に勤めようと思う人の参考になれば幸いです。今回は、私立中学校受験の前提となる、「偏差値こそ全て」という考えについて解説します。               

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偏差値が作り出す私立学校の優劣 

 この記事を見ている人は、「東京圏のいい私立中学校はどこか」とか「お買い得な私立中高一貫校はどこか」のような考えを持っている人でしょう。結論を言ってしまえば、「評判がいい私立中学校」の判断基準は、「偏差値の高い、つまり、合格の難しい有名大学への進学率が良い私立中学校」という考えにつきるでしょう。

 では、「偏差値の高い大学への進学率がいい私立中学校」とはどのような学校か。その答えは明白です。「偏差値が高ければ高いほど、いい私立中学校」です。結局これです。偏差値が高い学校(高校)からは、偏差値の高い有名難関大学へ進学する生徒が多いというのが現実です。

 繰り返しとなりますが、「偏差値の高い大学へ進学すること」に多くの日本人が価値を置いている以上、「いい私立中学校」の判断基準は、「偏差値が全て」ということです。

倍率が高い私立中学校≠評判がいい私立中学校

 入試倍率が高い学校は、人気の学校であるかもしれませんが、入試倍率が高い学校が、必ずしも評判がいい私立中学校であるとは限りません。新設校や新しいコースや受験方法を設定した学校では、入試倍率が乱高下する可能性が高いものです。加えて、受験日程をずらすことにより新たな受験生を獲得し、倍率を上げている学校もありますが、そもそも偏差値の高さで知られた学校は、倍率も安定しており、定員割れをするような恐れもないため、新たな受験方法(戦略)を練る必要がありません。歴史や伝統のある評判がいい私立中学校では、目新しい政策や受験方法を行っていないはずです。名ばかりの手法により、受験生や保護者の期待感をあおるような方策には注意しましょう。

 受験校や受験日時を決定する際に、例年の倍率を参考にするのはいいかもしれませんが、倍率だけを参考に判断し、決定するのはやめましょう。入学後に痛い目を見るかもしれません。

いい学校に通うには、自分の偏差値を上げるしかない

 では、評判がいい私立学校に通うにはどうすればいいでしょうか。評判がいい学校に行くには、学力を上げるしかありません。これに尽きます。単純なことですね。偏差値の低い学校では、スポーツ推薦など特殊な技能などを利用して偏差値の高い大学に進学できる場合もありますが、それは一握りの生徒でしょう。というより、そんな個性を持っている子どもの親は、「評判がいい私立学校はどこ」なんて調べるようなことはしないはずです。

 偏差値の高い私立中学校には、偏差値の高い子どもが集まり、その偏差値の高い子どもの多くが、偏差値の高い大学に進学するので、結果として評判が良くなります。中学校受験を検討する親たちが「偏差値の高い大学への進学率が良い私立中学校はどこ」という考えに固執する限り、これは不変の真理でしょう。

学力は才能

 いい学校に通うには偏差値を上げるしかないのですが、残念ながら学力は才能です。どれだけ勉強をしようとも、勉強ができない人は勉強ができない。一方で、勉強ができる人は勉強をしなくても勉強ができます。学力の基本は、才能と遺伝が8~9割程度です。
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