記事概要 私Garudaが書いた令和元年度の東京都公立学校教員採用試験の、一般選考A問題の論文です。
解答例の1の論文はこちら
問題
あなたは、第5学年の学級担任である。
年度初めの学年会における話合いの中で、学年主任から、「授業には真面目に取り組みますが、自ら進んで、学習する意欲に課題が見られます。」と報告があった。また、他の教員からは、「自分から興味・関心をもって学習し、疑問を調べて解決することに消極的ですね。」や「当番や係などの活動でも、もっと自分なりに工夫して積極的に取り組ませたいですね。」という意見もあった。
まとめに、学年主任から今年度の学年経営の方針の一つとして、「自主的、自発的に学習したり活動したりする力を育む」が示された。
学年会終了後、学年主任からあなたに、「先ほどの学年経営の方針に基づいて、学級経営の重点をどこに置き、どのように取り組んでいくか、具体的に考える必要がありますね。」と話があった問題
この事例の学校において、あなたはどのように学習指導に取り組んでいくか、志望する校種と教科等に即して、課題を明確にした上で、具体的な方策を二つ挙げ、それぞれ10行(350 字)程度で述べなさい。また、まとめを含め、全体で30行(1,050字)以内で論述しなさい。ただし、26行(910字)を超えること。
※ 引用 東京都教育委員会 令和4年度東京都公立学校教員採用候補者選考 第一次選考
https://www.kyoinsaiyopr.metro.tokyo.lg.jp/recruit/data/exam/r4/mondai34.pdf
解答例
私は、児童の自己肯定感を高め、自主的、自発的に学習したり活動したりする力を担当する全ての児童に育む。
1 自信につながる体験を増やし、児童が主体的に活動できるように指導する。
いずれの活動でも、「成功した」という経験は自信につながる。自信は児童の自己肯定感につながり、児童が主体的に活動する起点となる。児童に自信をつけさせることで、児童は自主的・自発的に行動するようになる。
委員決めの際、自分の能力に懐疑的で、立候補できない児童がいた。「まずやってみよう。失敗は私がカバーする。」と伝えると、その児童は委員に立候補した。その後、活動の様子を語らせ、努力をねぎらった結果、児童の主体性は授業でも向上した。
私は、児童の一挙手一投足を見守り、成果ばかりではなく、努力の過程を褒めることで児童の自信を育み、自己肯定感を高めさせる。さらに、一人一人の努力や工夫を終礼や学級だよりなどで紹介し、学級全体で共有し、すべての児童が自主的、自発的に学習したり活動したりする力を育んでいく。
2 自分のこれまでを見直す。
己を振り返り、児童の課題を己による課題とする。
人は目前にある課題の原因を、他者によるものと考えることが多い。児童の意欲や積極性に課題のある原因を、児童に求めるのではなく、自身の取り組みを振り返り、改善させることが、児童の自主性や自発性の育成につながる。
私はこれまで、丁寧な授業にとらわれるあまり、児童に発言を促すより、自分で説明してしまう授業を行うことが多かった。また、当番活動や係活動を円滑に進めることが目的となり、活動の目的や意義を周知できていなかった。
そこで私は、児童に適した指導を工夫する。生徒間の流行などを調べ、生徒の興味関心を引く教材を使用する。加えて、授業のない時間に、先輩教員の授業を見学させていただき、普段の自分の授業を顧みる。さらに、研修にも積極的に参加し、そこで得た知見を参考にしながら、公開授業を積極的に行い、様々な先生方の意見をうかがう。
私が教員になってからも、自分から興味・関心をもって学習し、指導技術も人間的にも常に向上していく所存である。私はかつての恩師の金言の「人生は一生勉強」という言葉のもと、自主的、自発的に学習したり活動したりする生徒の育成に注力する。
計963字
総括
これが令和4年度一般選考の1次試験論文B問題及び解答例2の論文です。十分合格点になっています。
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