目黒区の教育事情……目黒の東大 目黒に東大?

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 「目黒のサンマ」の落語も、それにまつわる9月のサンマ祭りも全国的に有名ですが、芸能人が多く住み、自由が丘や青葉台という高級住宅地やオシャレなエリアが広がるというイメージが際立つ目黒区。実は、文京区に負けず劣らぬ高等教育発祥の地という側面も持っています。区内には、旧制第一高等学校の流れをくむ、東京大学の1、2年生が学ぶ駒場キャンパスを始めとして、東京工業大学の大岡山キャンパス、産業能率大学の代官山キャンパスがありますし、過去には東京都立大学や東京学芸大学のキャンパスもありました。

 そのような環境の下で、第二次世界大戦後の昭和22年に、第一中から第十一中まで、11校の区立中学(新制中学)が誕生しました。その後、昭和33年に地名を冠した東山中が開校しましたが、区内の生徒数の減少から中学校の統合が検討され、目黒二中と目黒五中と目黒六中を統合した目黒中央中が平成18年に、目黒三中と目黒四中を統合した大鳥中が平成27年に開校し、現在の9校体制となりました。

 さて、「世帯の平均収入と児童・生徒の学力には相関関係がある」という説があります。それが真実であれば身も蓋もないことにもなりそうですが、目黒区の児童・生徒の平均学力は、世帯の平均収入と同じく、都内でも「高値安定」という水準にあります。そうした余裕(?)を反映してか、区の教育委員会は、他区が掲げるような妙な教育スローガンは設けることもなく、また、学校選択に関しても、「隣接中学校希望入学制度」をとり、自由選択制とは一線を画しています。

 9校の区立中学校は、どの学校も地域や保護者から良い評価を得ていますが、校舎の老朽化の目立つ学校や、全校で6学級という小規模校があります。過半数の学校が全校で9学級に満たないことから、新たな統合が行われるかもしれません。
余談となりますが、東大は千葉県柏市の柏の葉にも広大なキャンパスを有していますが、それ以外にも港区の白金を始めとして、各地にさまざまなキャンパスを構えています。

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