PTAを廃止した場合のシミュレーション 【これからのPTA】

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記事概要 公立小中学校でPTAをなくした場合、具体的にどのような問題が発生するかを、例を挙げて解説していきます。
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運動会や発表会の際、駐輪場の整理をする人がいなくなる

 公立小中学校の運動会では、立地や学校の児童・生徒の人数に関係なく、保護者の手助けなしに運営を行うことができません。なぜなら、運動会当日、教員は多忙を極めるからです。ゆえに、PTA及び保護者からのボランティア活動などがなくなると、例えば、駐輪場の整理をする人がいなくなるでしょう。駐輪禁止の場所に保護者が自転車を停め、自転車に罰金のタグがつけられようとも、自転車が盗難されようとも、学校はなにもできません。全て自己責任です。

 「学校行事なのだから、教員がすべてやればいいだろう」というような意見は、今日における学校現場には無理強いのようなものです。PTAが廃止された場合、学校としては、臨時に駐輪場を管理する保護者を募ったり、自転車による来校を禁止したりするような行動を起こすしかないでしょう。保護者の来場なしの運動会であれば駐輪場の管理などは不要ですが、保護者の来場を規制したら、保護者からのクレームだらけになるのは目に見えています。

 つまり行事などの際には、PTAなどのボランティアなしに、保護者の自転車による来校は不可能ということです。

地域に不審者が多発しようとも、学校や教員での対応には限界がある

 これは主に公立小学校に当てはまることですが、登校する児童の付き添いや児童の下校時の見守りを、PTAに依頼しています。ゆえにPTAが廃止されれば、これらの活動がなくなるわけです。地域の安全や治安は、保護者や地域住民によって守られていると言ってもよいでしょう。

 PTAの活動だけで地域の安全が確保されるわけではありません。「下半身を露出した人が現れた、自転車に乗って走り抜けた」などの不審者情報はよくありますが、防犯パトロールのような地道な活動が、地域の治安を確実によくしています。

 PTA活動が無くなることで、地域の治安が悪化したり、交通事故の危険性が高まったりしても、学校や教員が代わりを務めることはできません。児童生徒の誘拐や殺人事件、交通事故が起きようとも、学校や教員には動こうにも動けない現実があります。

 保護者から「生徒の登校時に教員が学校周辺の交通整備をしろ」という意見があろうとも、それができない教員もいます。東京都の公立学校教員の人事異動はランダムですので、家から徒歩5分の学校に勤務することになる教員がいれば、電車で1時間30分以上かかる場所から勤務する教員もいます。そのような教員が登校前の交通整備をしようとも、その時間に電車がでていない可能性さえ十分にあります。

 PTAが廃止され、だれも地域の治安を守るようなことをしなければ、究極的なことを言ってしまうと、学校から一歩出てしまえば、自分の命は自分で守れということです。学校周辺に殺人鬼が多発しようとも、自己責任です。

これからのPTAとの付き合い方

 PTAという組織がなくなることで、損をするのは誰なのでしょうか。学校ごとに多種多様な姿のあるPTA活動の中には、確かに不要で意味のないこともあるかもしれません。PTAを廃止することがいいことなのか悪いことなのか、学校によって答えは変わるでしょう。しかし、いずれにしても、子どもの不利益につながるような結果や、だれもが不幸せになる結果だけは避けたいものです。
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