記事概要 東京都の公立学校教員の人事異動の裏側と、校長がどれだけ人事異動の裁量権をもっているのかについて説明します。
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公立学校に所属する教員の人事異動は、全て校長が決める
公立学校教員に人事異動はつきものですが、どうやって異動が決定するのでしょうか。校長・副校長を除く教員の人事異動は、全て校長が決定します(校長・副校長の人事異動は、教育委員会が決定します)。学校長が教員に対して(この教員には長く学校に在籍してほしい)と考えれば、その教員が自ら異動を申し出ない限り学校の在籍期間は長くなります。一方で、学校長が教員に対して(この教員はいらない)と考えれば、翌年にはその教員は異動するでしょう。このように学校教員の人事異動には、校長の判断が大きいといえます。
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校長は、所属学校在籍年が4年目以降の教員の異動をコントロールできる
原則、東京都の公立学校教員の人事異動対象は、在籍年数が4年目以降の教員です。7年目以降の教員は必ず異動しなければなりませんが、在籍3年目未満の教員は基本的には異動しません。
東京都の公立学校教員が一校に7年以上在籍する場合(例)はこちら
しかしながら、「在籍年数4年以上の教員は人事異動の対象」というルールも原則でしかなく、極端な場合には在籍1年で異動ということも、ごくまれにあります。これは相当にレアなパターンですが、よっぽど校長がその教員に対して使えないというレッテルを張ったか、教員がどうしても異動したいと懇願した、公にできない異動の理由ができたなどです。どちらの場合にせよ、その教員はとんでもなく使えない教員である可能性が非常に高いと考えられます。
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人事異動は人材の等価交換
公立学校教員に人事異動はつきものなので、どれだけ学校や保護者がその教員を必要としようとも、いつかは異動します。しかし、優秀な教員が異動で学校を出ようとも、その教員と同等レベルと考えられる教員がやってきます(あくまで「考えられる」だけなので、必ず同等レベルに優秀な教員が移動してくるとは限りません)。優秀な教員ばかり異動で出ていってしまっては、学校としても困るからです。ですので、校長が(この教員はいらない)と考えてその教員を異動させても、同じくらいのダメ教員が異動で学校にやってくる、ということは多々あります。
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