必要のなかった集団面接 【東京都教員採用試験の6年度採用の選考方法の見直し】
記事概要 令和 5 年度東京都公立学校教員採用候補者選考(6 年度採用)における選考方法の見直しが行われました。これによる教員採用試験受験者への影響、学校現場への影響、そして、見直しが行われた背景などについて考察します。今回は、「二次選考(面接)での、集団面接の廃止」についてです。
参考資料はこちら
https://www.kyoiku.metro.tokyo.lg.jp/staff/recruit/guide/files/teacher_employment_r5/minaosi.r5.pdf
前回記事はこちら
教員採用試験で見直された点の詳細
集団面接の廃止
二次選考(面接)について、集団面接を廃止し、個人面接のみを行います。
■ 目的
集団面接を廃止し、受験者の負担を軽減します。
※個人面接について、十分に能力実証が図れるよう面接内容を充実
■ 対象者
全ての選考受験者
個人面接一本化される2次試験
東京都では、2023年の教員採用試験から2次試験の集団面接を撤廃することを決定しました。教員採用試験の2次試験が個人面接のみとなったことで、なおのこと2次試験は面接票次第で合格が決定すると言っても過言ではなくなるでしょう。面接票に、アピールのためのネタをいかに盛り込めるかが、教員採用試験合格の鍵になってきます。
面接票の書き方についてはこちら
面接内容を充実は嘘
個人面接は「面接内容を充実」ということがありますが、実態は、これまでの個人面談の内容はほとんど変わらないでしょう。「内容を充実」というよりは、「個人面接の時間が若干長くなる」可能性はありえるでしょう。集団面接の時間が無くなれば、その分、個人面接試験に回すことができる時間を増やすことができます。と言っても、現行の個人面接試験は約30分の試験ですので、たとえ個人面接試験が長くなろうとも、0~10分程度でしょう。
ここらへんの仕組みに関しては、以下の記事を読むと、根拠を理解することができると思います。
集団面接廃止の本音と建て前
集団面接廃止の目的としては「受験者の負担を軽減」ということがありますが、実際のところ、「集団面接を行おうが受験生の質は測ることができない」からにほかなりません。教員採用試験の面接官(ほとんどは東京都の公立学校の校長)は何年も、「集団面接なんてやっても意味がない」と思っていましたが、それが今回ようやく改善されたこととなりました。
要するに、東京都の教育委員会側は「集団面接が不要な試験だった」ということを正々堂々認めるようなことはしたくないのです。自らの失態を素直に認めたくないがために「受験者の負担軽減」みたいに銘打って、集団面接を廃止したというわけです。
「集団面接はいらない」ということに関しては、数年前に記事を書いています。予言みたいですね。
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コメント
他県の集団討論受験経験者ですが、集団討論をやる必要性を感じなかったというか「これで評価なんか出来るの?」と思ってました。
これなら新潟県みたいに二回に分けて面接した方がよいのではと思ったりもしていますが、どうでしょうか?