令和5年度東京都教員採用試験 教職教養問題及び解説④ 問16~20 令和5年度東京都公立学校教員採用候補者選考 (6年度採用)

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記事概要 令和5年度の東京都公立学校教員採用試験{令和5年度東京都公立学校教員採用候補者選考 (6年度採用)}の教職教養の問題解説をしていきます。けれど、間違った解説もあるかもしれませんので、鵜呑みするのは避けたほうがいいと思います。なお、間違った解説につきましては、発見次第、私Garudaに教えていただけると幸いです。
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令和5年度東京都教員採用試験 教職教養問題及び解説③ 問11~15 令和5年度東京都公立学校教員採用候補者選考 (6年度採用)
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参考
教職教養の問題はこちら

https://www.kyoinsaiyopr.metro.tokyo.lg.jp/pdf/exam/mondai00.pdf

教職教養問題の答えはこちら

https://www.kyoinsaiyopr.metro.tokyo.lg.jp/pdf/exam/seito00.pdf

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問16

「東京都人権施策推進指針~誰もが幸せを実感できる『世界一の都市・東京』を目指して~」(東京都 平成27年8月)に関する記述として適切でないものは、次の 1 ~ 5 のうちのどれか。

1 人権課題「外国人」では、学校においては、広い視野を持ち、異文化を尊重する態度や異なる習慣・文化を持った人々と共に生きていく態度を育成するための教育の充実を図るとしている。
2 人権課題「インターネットによる人権侵害」では、学校教育においては、インターネットの適切な利用や、情報の収集・発信における個人の責任やモラルについて理解させるとともに、有害情報から子供を守るため学校非公式サイト等の監視等を行い、啓発・指導の充実を図る としている。
3 人権課題「ハラスメント」では、ハラスメントの形態は同一であり、対応する相談機関も限られている。ハラスメントに対しては組織で取り組むことが大切であり、企業等に対し、職場での相談窓口の設置や研修を行うなど、職場での取組を促していくとしている。
4 人権課題「障害者」では、学校教育においては、発達障害の子供への支援体制の整備や、障害が軽い生徒の職業教育の充実、障害の重度・重複化や多様化等に対応した教育環境の整備など、特別な支援を必要とする子供の自立と社会参加に向けて、特別支援教育の充実を図るとしている。
5 人権課題「子供」では、学校教育及び社会教育を通じて、豊かな人間性や社会性を育む教育の一層の推進に努めていくとしている。

答えは3です。 
解説 「ハラスメントの形態は同一」という文言だけ読めば、これが適切ではないとすぐわかる問題

問16の選択肢の解説

1. 人権課題「外国人」では、「学校においては、広い視野を持ち、異文化を尊重する態度や異なる習慣・文化を持った人々と共に生きていく態度を育成するための教育の充実を図る」としています。

2. 人権課題「インターネットによる人権侵害」では、「学校教育においては、インターネットの適切な利用や、情報の収集・発信における個人の責任やモラルについて理解させるとともに、有害情報から子供を守るため学校非公式サイト等の監視等を行い、啓発・指導の充実を図る」としています。

3 人権課題「ハラスメント」について、「ハラスメントの形態は同一であり、対応する相談機関も限られている」という記述はなく、実際には、「ハラスメントの形態は多様で、対応する相談機関も多岐にわたります。また、組織で取り組むことが大切であり、企業等に対し、職場での相談窓口の設置や研修を行うなどの取組を促していく」としています。

4. 人権課題「障害者」では、「学校教育においては、発達障害の子供への支援体制の整備や、障害が軽い生徒の職業教育の充実、障害の重度・重複化や多様化等に対応した教育環境の整備など、特別な支援を必要とする子供の自立と社会参加に向けて、特別支援教育の充実を図る」としています。

5. 人権課題「子供」では、「学校教育及び社会教育を通じて、豊かな人間性や社会性を育む教育の一層の推進に努めていく」としています。

問17

次の記述ア~ウは、それぞれ「学校安全資料『生きる力』をはぐくむ学校での安全教育」(文部科学省 平成31年3月)に示された、「学校における安全教育」の「生活安全」、「交通安全」、「災害安全」のいずれかの領域の内容に関するものである。ア~ウと、下の領域A~Cとの組合せとして適切なものは、下の 1 ~ 5 のうちのどれか。

ア 道路の歩行や道路横断時の危険の理解と安全な行動の仕方
イ 学校、家庭、地域等日常生活の様々な場面における危険の理解と安全な行動の仕方
ウ 地域の防災活動の理解と積極的な参加・協力

A 生活安全
B 交通安全
C 災害安全
1 ア-A イ-B ウ-C
2 ア-A イ-C ウ-B
3 ア-B イ-A ウ-C
4 ア-B イ-C ウ-A
5 ア-C イ-A ウ-B

答えは3です。
解説 これは簡単すぎるだろ

問17の選択肢の解説

アでは、道路の歩行や道路横断時の危険への理解と,安全な行動について述べている。これは、交通安全に関する内容である。
イでは、学校、家庭、地域等日常生活の様々な場面における危険への理解と安全な行動について述べている。これは、生活安全に関する内容である。
ウでは、地域の防災活動への理解と積極的な参加・協力について述べている。これは、災害安全に関する内容である。

問18

心理学に携わった人物に関する記述として適切なものは、次の 1 ~ 5 のうちのどれか。

1 ワトソンは、「我思う、ゆえに我あり」という言葉により、心身は心と物質の2つの独立した領域あるいは性質から構成されるという概念である二元論を定義した。
2 ヴントは、ライプツィヒ大学に世界で初となる心理学の実験室を開設した。
3 デカルトは、行動主義の創始者として知られ、観察可能な行動の研究を進めることを主張した。
4 ユングは、精神分析学を創始し、無意識をイド・自我・超自我に分割した理論を大成した。
5 フロイトは、リビドー及び無意識の概念について研究を進め、性格を内向性、外向性に分類した。

答えは2です。 
解説 暗記問題。ちゃんと勉強すれば、確実に正解できる。

問18の選択肢の解説

1 「我思う、ゆえに我あり」という言葉はデカルトによるものであり、ワトソンは行動主義の創始者として知られています。

2 ヴントは、心理学の父とも呼ばれ、1879年にライプツィヒ大学に世界初の心理学研究室を設立しました。彼は、心理学を独立した科学分野として確立し、実験心理学の発展に大きく貢献しました。

3 デカルトは哲学者であり、「我思う、ゆえに我あり」という言葉で有名です。行動主義の創始者はジョン・B・ワトソンです。

4 精神分析学を創始し、無意識をイド・自我・超自我に分割した理論を大成したのはフロイトです。ユングはフロイトの弟子であり、彼自身も精神分析学者でしたが、後にフロイトと決別し独自の分析心理学を確立しました。

5 「フロイトは、リビドー及び無意識の概念について研究を進め、性格を内向性、外向性に分類した。」も誤りです。フロイトは確かにリビドー及び無意識の概念について研究を進めましたが、性格を内向性、外向性に分類したのはユングです。

問19

学習に関する心理学に携わった人物に関する記述として適切なものは、次の 1 ~ 5 のうちのどれか。

1 トールマンは、ネズミの迷路学習において、迷路の特徴が目標へ到達する手段となり、目標までの路線図を予測して行動できるようになると考え、認知地図という概念を提唱した。
2 バンデューラは、レバーを押すと給餌される仕掛けを備えた装置を使ったネズミの研究から、自発的、随意的な行動に関する学習過程をオペラント条件付けで説明した。
3 パヴロフは、檻に入れた空腹のネコが、檻から脱出して餌を獲得する過程を観察し、問題解決学習は試行錯誤の繰り返しによるものと考えた。
4 ソーンダイクは、犬の唾液腺の活動を調べているときに、音を鳴らしただけで唾液を分泌する反射が起こるようになったことに気づき、条件反射と名づけた。
5 スキナーは、社会的学習理論において、他者が行う行動を観察しているだけで学習は成立するとして、モデリングと名づけた。

答えは1です。
解説 これも暗記問題。確実に正解できる問題。

問19の選択肢の解説

1 トールマンは、ネズミの迷路学習において、迷路の特徴が目標へ到達する手段となり、目標までの路線図を予測して行動できるようになると考え、認知地図という概念を提唱しました。

2 オペラント条件付けを提唱したのはスキナーです。

3 檻から脱出して餌を獲得する過程を観察したのはソーンダイクです。

4 条件反射を発見したのはパヴロフです。

5 モデリングを提唱したのはバンデューラです。

問20

次の記述ア~エは、それぞれピアジェによる思考の発達段階に基づく四つの段階のいずれか を説明したものである。ア~エを発達の段階順に並べたものとして適切なものは、下の 1~5のうちのどれか。

ア 数、量、重さ、体積などの保存が獲得され、具体的事物を用いた場合に限って操作が可能になる段階。
イ 外界との相互作用は感覚機能と運動機能とによって直接行われる段階。
ウ 具体的な場面や出来事に頼らずに抽象的に推論できる段階。
エ イメージや言語などの象徴機能が飛躍的に発達する段階。

1 ア → イ → ウ → エ
2 イ → ウ → ア → エ
3 イ → エ → ア → ウ
4 エ → イ → ウ → ア
5 エ → ア → イ → ウ

答えは3です。
解説 ちょっと難しいかもしれませんが、勉強して正解できるようにしておかなければならないレベルの問題。

問20の選択肢の解説

 ピアジェによる思考の発達段階に基づく四つの段階は、次の通りです。
1. 感覚運動期 (0〜2歳頃)
2. 前操作期 (2〜7歳頃)
3. 具体的操作期 (7〜11歳頃)
4. 形式的操作期 (11歳〜)

それぞれの段階は、
1. 感覚運動期 (0〜2歳頃): この段階では、子どもは外界との相互作用を感覚機能と運動機能によって直接行います。子どもは吸う、触る、なめる、見る、叩くなどの手段を通じて、あらゆる感覚を用いて物事を把握しようとします。
2. 前操作期 (2〜7歳頃): この段階では、イメージや言語などの象徴機能が飛躍的に発達します。子どもは物事を自分のイメージを使って区別・認識できるようになります。
3. 具体的操作期 (7〜11歳頃): この段階では、数、量、重さ、体積などの保存が獲得されます。具体的事物を用いた場合に限って操作が可能になります。子どもは論理的思考が発達し、他者の立場に立って行動できるようになります。
4. 形式的操作期 (11歳〜): この段階では、具体的な場面や出来事に頼らずに抽象的に推論できるようになります。子どもは知識・経験を応用し、結果を予測して行動や発言ができるようになります。

したがって、ア~エを発達の段階順に並べたものとして適切なものは、下の 1~5 のうちの 3 です。

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