記事概要 東京都教員採用試験の、論文の問題の解答例です。参考にしてください。
問題
各学校では、児童・生徒の学習意欲を高める教育の充実を図ることが求められています。このことについて、あなたの考えを述べた上で、その考えに立ち、教師としてどのように取り組んでいくか、死亡する校種・教科に即して述べなさい。
解答例
現代社会には、前例に倣うだけでは解決できない、必ずしも正解が一つではない課題が多く存在する。 自ら進んで解決策を考え、自信を持って実践し解決を目指す必要がある。そのためには、基礎・基本の確実な定着とそれらを活用して課題解決を図る力が必要であるが、その原動力こそ意欲であると考える。
私は現在公立中学校で介助員として勤めている。生徒を見ていると、自分で考えようとせず、すぐに答えを求めてしまう者も見受けられる。「なぜだろう」と疑問をもち、考え伝え合いながら解決をしていく学びの楽しさを実感できていないため、次の学びの意欲につながっていないのではないかと推測される。
背景として、情報化の進展により手軽に情報を得られるようになったことや、核家族化・都市化の進行により人間関係が希薄化し、生徒が自らの意見を表現する場及び、それを他者から認めてもらう機会が減少したことが考えられる。
課題解決的な学習の中で言語活動を充実させ、生徒が考えを表現し、意見を交換することで、新たな発見や分からなかったことが分かるようになる。 さらに、それらを他者に認められたときに、自信がつき、「次も学びたい」と強く思うのだと考える。
この考えに立ち、私は社会科の教師として、言語活動を指導計画に位置付け、生徒の意欲を高めていく。活動自体が目的とならず主体的に取り組めるよう、単元や毎時の目標を生徒に示す。また、 知識や技能を繰り返し学習などで確実に習得させ、分かる喜びを実感させる。
課題解決的な学習では、学習課題を一人一人が考察して、付せんに表現する。次に、全員が付せんを黒板に貼り、順番に、「この意見がいいと思います。なぜなら」の形で紹介していくことで、積極的に取り組み、多様なものの見方や考え方に触れられる。また、教師が紹介する側と紹介される側双方の生徒に、具体的にどこが良かったかを挙げ、褒める。様々な考えがあって良いのだと気づき、褒められることで自信をもち、学びが楽しいものとなり、「他のものはどうだろう」と次の学びの意欲が生まれる。この意欲が、社会を生き抜く力の基盤となるのである。
意欲は一朝一夕に培われるものではない。教える立場にいながらも、日々自らも学び、生徒のためを第一に思って粘り強く行っていく。
計936字
総括
この論文は、10点満点中、5か6点くらいです。受験生全体の論文の出来にもよりますが、不合格の可能性もあるというような内容です。
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