記事概要 一教員として、PTAに感謝する思いを具体的にお話しします。
前回記事はこちら
モンスター……
「学校に誤りはない」とは言いませんが、わが子可愛さからでしょう、何かにつけて理不尽な苦情や過度の要求を寄せる保護者、俗にいう「モンスターペアレント」が時にいます。「教科書がどうしてこんなに重いのか」とか、「こんなに風が強い日にも通学しなければいけないのか」という問い合わせ(苦情?)には、学校として答える術がありません。
ちなみに、台風等の襲来で、外出は危険と保護者が判断し、児童生徒の登校を控えさせた場合には、遅刻や欠席としない学校が増えています。
カラスの羽は「白」
突然変異による動物の変色に関する話ではありません。「黒いカラスでも、先生がたが『白』と言うのであれば、『カラスは白い』と私は言います」と公言するPTAがいました。つまり、学校や教員側に立って行動する、学校や教員を全面的に応援するというアピールでした。
今ではあり得ないことでしょうが、異動先が大規模校で、更衣室が確保できず、体育の着替えを男女が一緒に行う学校がありました。学級担任として、初めは驚き、違和感を抱きましたが、徐々に日常の風景となりました。
ところが、初回の保護者会で、「男女一緒の更衣は解消できないのか」と問われ、返事に窮していると、ある保護者が、「私は女の子の親ですが、皆、上手に着替えていますよ。不平や不満も聞いたことはありませんよ」と話してくれ、その場は収まりました。
また、「子どもが一度でも校則に反すると、先生たちから卒業するまで特別な目で見られる」と主張した保護者がいました。それに対し、「そんなことはないんじゃないですか。先生がたは子どもたちを公平に見てくれていますよ」と発言した保護者がいて、たいへん助かりました。
教員の自戒
正直に言って、「モンスターペアレント」は厄介な存在です。教員によっては、保護者対応に疲れ、休職や退職を選択することもあります。したがって、「カラスの羽は『白』」と胸を張って言ってくださるPTAは、たいへんありがたい存在です。
しかし、PTAに甘えすぎたり、PTAの信頼を失ったりしないことを、教員一人一人の自戒としなければなりません。
この続きはこちら
コメント