日本の校則の成り立ち 校則が生まれた理由

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日本の校則の成り立ち 校則が生まれる背景 
記事概要 昨今話題に挙がる「ブラック校則」について解説していきます。今回は、学校において校則が生まれた経緯ついて解説していきます。
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日本の校則の成り立ち なぜ日本の校則は厳しいのか  | 元公立学校教員のぶっちゃけ
記事概要 昨今話題に挙がる「ブラック校則」について解説していきます。今回は、学校に校則が生まれた経緯(きっかけ・事情)について解説していきます。 校則が生まれる際の考え方 学校は責任を負いたくなく、リスクは可能な限り回避したい。  どんな些

勉強に不要なものを学校に持ち込んではいけない


 多くの公立学校では、「学校に不要なものは、持ち込んではいけない」という文言を校則に入れています。「当たり前だろう」と思うかもしれませんが、これは、学校側が無用なトラブルを避けたいからです。もし生徒が電子辞書を持参し、誰かが? 友達が? 自分で? 誤って壊してしまった場合、保護者から学校に対して苦情が来ることがあります。また、時計や携帯ゲーム機などを持ち込んで盗まれた場合、教師は犯人を捜さなければなりません。勉強に不要な高価なものを学校に持ってきて、トラブルが起こってしまっては、学校側も対処に困るのです。
 学校におけるリスクやトラブルに関しては、上段の前回記事を閲覧ください。

不良を育てない


1980年ごろから、不良と呼ばれるような生徒が増えてきました。生徒同士が争ったり、未成年の生徒がタバコを吸ったり、学校の備品を壊したり、いじめや売春が増えたり、違法薬物を服用したりする非行もでてきました。生徒が教師を殺すこともありましたし、教師が生徒を殺してしまったこともありました。言うまでもないことですが、教師が生徒を殺すような事故は許されざることです。しかし、このような事件や事故の裏には、教師が生徒を殺さなければ、生徒が教師を殺していたかもしれないという実情もあります。教師として安心して働くために、学校は校則を厳しくする必要がありました。

 無用なトラブルを避けるために、学校は生徒や保護者に「余計なものを学校に持ち込まないように」と主張します。ほとんどの公立学校では、スマートフォン、お金、お菓子、趣味のもの、携帯オーディオ、イヤホンなどを余計なものとし、学校には持ってこないようにと、生徒や家庭に伝えています。

「出る杭は打たれる」風潮


 日本人は「異端」「異常」「変わりもの」を嫌います。日本人には平等と調和を尊び、異端を排除する傾向があります。「出る杭は打たれる」という有名な諺があります。このことわざはある意味、日本人の特性を象徴する言葉です。異端児や異常児が優秀であっても、日本人は普通を強要するのが普通です。公立学校では、集団行動ができない、規則を守れない生徒には、教員が罰を与えることが多いものです。

 とにかく、日本の学校では、人と違うことをする生徒を制限する場合が多く、化粧をしたり、短いスカートをはいたり、髪を染めたり、前髪を長くしたりするような生徒は、公立学校では罰せられるでしょう。以上のことから、様々な校則が作られていきました。  

コメント

  1. MIMI より:

    「人と違うと罰を与えられる」ことは先生の人手不足・病欠や産休代替が見つからない状況等を招いているとも思います。公立学校特に中学校の先生はバリバリ体育会系の人が多いですが、そういう人しか居続けられない組織だからですね。理科や家庭科の先生で理科部や料理部の顧問をしたいと思っても、私学と違い希望を聞いてもらえることは基本的に無い・3年間続けられるかは別として入学時は運動部加入希望生徒が多い等の理由でやったこともないスポーツの顧問を持たされるのが公立の部活ですし。生徒側から見ても一般の習い事と違い、学校の部活って辞めたくても辞めづらいですし。先生が個性を持つことを許されていない状況下では生徒にとっても過ごしづらい環境になってしまうのは当たり前だと思います。不登校のまま中学校を形式的に卒業してしまい基礎学力が付いていない人や非正規雇用や引きこもりのまま社会に居場所がなく何年も経ってしまった人などのことがこの数年でようやっと話題に上がってますが、過去の痛ましい事件等を考えると10~20年前にタブー視せず話題に上げて対策をしていれば今頃の日本は少しは違ったのでは…と思わざるを得ませんでした。

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