記事概要 私立学校やお金のある区市町村の公立学校で導入されていることが多い、電子黒板とデジタル教科書の魅力について解説します。
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電子黒板とは
電子黒板(でんしこくばん)とは、描いた内容を電子的に変換することが可能なホワイトボード。コピーボードとも呼ぶ。
引用
電子黒板と言われても、どんなものなのか実態をつかみにくいでしょう。百聞は一見に如かずですが、実際に電子黒板を使用する機会を得るのはなかなか大変かもしれません。公立小中学校の電子黒板を知るうえで、理解しておきたい特徴は「黒板に出力した文字や図などに、直接書き込める」「準備が楽」ということです。では、それぞれ見ていきましょう。
黒板(画面、モニター部分)に出力した文字や図などに、直接書き込める
電子黒板では、黒板に相当する部分に映し出した文字や図に、専用のボールペンなどを利用することで書き込みができます。例えば数学の授業では、問題解説のために、図に直接補助線などを引くことができます。国語の授業では、教科書の文章を電子黒板に映し出し、本文に傍線を引くことができます。社会や理科では、写真などの重要な部分に丸をつけたり、図に解説を加えたりすることができます。
プロジェクターでは、使うたびにスクリーンなどを用意しなければなりませんし、スクリーンには直接書き込みができないので、解説などは黒板に書くしかありませんでした。「直接書き込める」という特徴は、プロジェクターと一線を画する電子黒板の大きなメリットです。
準備が楽
公立学校に設置されている電子黒板は、従来の黒板に代わる「黒板」ですので、教室の前面に設置してあるのが大半です。これまで、電子データを授業で利用する場合、テレビをつけるかプロジェクターを使用する必要がありました。ただしプロジェクターでは、まずプロジェクターとパソコンを接続し、パソコンの画面が映し出されるかを確認・調整して、初めて生徒に電子データを見せることができました。しかし、接続に問題がなくても、教室の明るさによっては見えにくいなど、トラブルはつきものでした。これらの手間を考えると、電子データに代えて、他の手段を使おうと教員が考えても仕方がなかったことでしょう。
しかし、設置式の電子黒板であれば、準備の負担がだいぶ減ります。電子黒板の種類にもよりますが、Intelなどが搭載されていて、電子黒板をパソコンのように使用できるものもあれば、ケーブルなどを利用せずbluetoothなどでタブレット端末やパソコンに接続できるものもあります。邪魔にならなければケーブルなどはそのまま接続しておけばいいし、とりあえず朝のうちに電子黒板を起動させ、スリープ状態にしておけば、いつでも即座に使用することができます。さらに、電子黒板に接続する機器にデジタル教科書を搭載しておけば、教科書本体なしに授業を行うこともできます。
電子黒板が教員の負担を減らすのは間違いのないことです。
電子黒板の可能性は無限大
2022年現在、電子黒板を使って授業を行ったことがある公立小中学校の教員はおそらく半数程度でしょう。電子黒板を使ったことがある教員にしかわからないことですが、教員にとって電子黒板は非常に便利な道具です。教科にもよりますが、授業の幅がぐっと広がります。もちろん、教員の能力の違いによって生徒の学習理解度に差が出るのは間違いありませんが、電子黒板を使うか使わないかで、生徒の学習理解度や教員の授業の質に差が出るのも間違いないでしょう。
公立学校のIT化の進展は間違いないことです。電子黒板などのIT機器の使用法を習得することが、教員としての幅を広げ、指導力を向上させることは間違いないでしょう。利己的な考えかもしれませんが、教員としてのキャリアアップを考えるのならば、電子黒板など含め、最新の設備の整った環境に身を置いたほうが自分のためになるでしょう。
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