記事概要 先日、中国の深圳の日本人学校に通う生徒のいたたまれない事件がありました。被害に遭われた児童ならびにご遺族の皆さまに、心よりご冥福をお祈りいたします。この事件のために私Garudaにできることはあまりありませんが、海外の日本人学校の生徒についての理解が深まるような文章を書いていきます。
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小学校の1授業時間は45分で、中学校の1授業時間は50分。この基準は、日本国内の津々浦々の学校で共通です。というより、例外は許されません。また、小学校では2時間目と3時間目の間に20分程度の「中休み」が設けられ、児童が教室や校庭で自由に過ごすことが一般的ですが、中学校では給食後に10~15分ほど校庭に出られる時間はあっても、放課後の校庭は部活動に占有されることが多く、文化部や「帰宅部」の生徒は、やや運動不足かもしれません。
では、日本人学校に通う児童・生徒の運動の状況はというと、登校・下校はスクールバスや自家用車の利用が多く、徒歩や自転車での通学はまれです。また、治安やスポーツ施設の関係で、休日や祝日に屋外での運動が制限されることもあります。そもそも野球やサッカーをしたくても、人数が足りなかったり競技場がなかったりするのであれば、我慢するしかありません。
したがって、校門にガード(マン)を配置する日本人学校の校庭や体育館は、安全に安心して運動できる場といえます。(実際、日本人会が主催する運動会や盆踊りなどは、日本人学校で行われています。)大部分の日本人学校には制服がないため、中学生も自由な服装で登校してきます。Tシャツにズボンまたは半ズボン姿も珍しくありません。
中学生は体力があり余っているのでしょうか。授業終了のチャイムが鳴ると、脱兎のごとく教室を出て校庭や体育館に向かい、10分後に、そして、時には始業のチャイムに遅れ、大汗かいて教室に戻ってきます。昼食は弁当であることが多く、急ぎ食べ終えては校庭や体育館に散っていきます。部活動については、スクールバス等の関係で、活動は週に2回、1時間だけという場合もあります。そのような制限の下で、日本人学校の児童・生徒は精一杯運動しています。
また、砂漠地帯の日本人学校では、屋外での運動はできません。寒冷地の日本人学校ではスケートを体育に組み込んだりします。熱帯の日本人学校では、通年で水泳の授業を行いもします。つまり、世界の各地で、それぞれの気候や環境に適した活動が工夫され、実施されています。
先日、中国の深圳で、日本人学校に通う児童が保護者の目前で襲われ、亡くなるという事件か起こりました。住居が学校に近かったからか、徒歩での通学のようでした。少しでも運動しよう、運動させよう、体力をつけようとしての登下校だったのかもしれません。保護者としては、さまざまに悔やんでも悔やみきれないことでしょう。ただただご冥福をお祈りするばかりです。
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