記事概要 保護者や生徒、若手の教員が、職務上で関わりのある教員の資質を測るための評価基準を書いていきます。残念ながら、公立学校に所属する職員の誰しもが、「いい人間」「有能な人間」だとは限りません。そこで、公立の小中学校に勤める教員を評価する際の、基準やバロメーターについて解説していきます。今回は、副校長及び教頭の資質及び評価基準について書いていきます。
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勤務に関する規定に詳しく、事務処理が的確であるか
副校長・教頭は「職員室の担任」と紹介しましたが、教員が副校長・教頭と気軽に話したり相談したりすることは、そうはありません。また、仕事に忙殺されている副校長や教頭は、教職員と相対する時間や心の余裕はないかもしれません。
教員が副校長・教頭に相談したり尋ねたりすることの第一は、勤務に関することでしょう。例えば、新規採用の教員は、休暇の取り方が分かりません。分からないからといって、無断で、つまり、申請・許可のない欠勤は、たとえ一日であっても懲戒の対象となります。新規採用教員は、学校を休むことが処分の対象となることなど、もちろん気づかないでしょう。こういった点では、新規採用教員が副校長・教頭に対してどの程度親近感を抱いているかも、かれらの資質の指標になるでしょう。新規採用が副校長・教頭を遠い存在だと思っているのなら、彼らが無能な可能性が出てきます。
気の利いた副校長・教頭であれは、有給年次休暇(年休)の日数や年休が時間を単位に取得できること、当然の年休申請や「休暇・職免処理簿」の記入方法などを前もって説明してくれるでしょうし、記入に誤りがあれば、その訂正方法を教えてくれるでしょう。また、勤務に関する最新の規定に詳しく、分かりやすい説明のできる副校長・教頭は、十分な評価に値するでしょう。
来校者や出入りの業者と丁寧に、また、丁重に接しているか
学校には日々さまざまな来客があり、受付を通って職員室を訪れ、初めに挨拶を交わすのが副校長・教頭です。自席を立って来客に対するのは当然ですが、机から顔を上げられず、エレベーターの点検業者などに、「カギはそこにあるから」など、横柄に対応する副校長・教頭がいることも事実です。来客からの評判の良い副校長・教頭は、優れた副校長・教頭です。
副校長や教頭に限られた話ではありませんが、来客と名刺を交換した場合は、名前を正しく覚え、顔と一致させることが肝要です。現在はインターネットが普及していますので、来客本人や来客の勤務先の情報の入手は可能です。得られた知識を基に接すると、来客との距離はぐっと縮まるものです。
物品の販売や点検作業が行われる場合は、屋上でもプールサイドでもできる限り現場まで同行し、疑問があれば尋ねたりします。そして、感謝とねぎらいを伝えることを心掛けている副校長・教頭は、評判の良い優れた副校長・教頭と言えるでしょう。
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