記事概要 昨今の管理職不人気により、ろくでもない校長や副校長が多数出現しているという現状があります。この記事では、公立の小中学校に携わる職員を評価する際の、基準やバロメーターについて解説していきます。今回は、若手教員視点での、校長の資質及び評価基準について書いていきます。
前回記事はこちら
若手が不満を持つような学校現場になっていないか
学校現場では、22歳から65歳前後まで、様々な世代の教職員が働いています。教諭という同格の集団であるにもかかわらず、意見を表明できる、また、意見を通すことのできる立場にある人間は、ごく少数です。若手の教員が何を言おうと、意見は99%却下されます。
学校内の仕事(校務)には、力仕事やすぐに行動しないといけない仕事があります。多くの学校では、そのような仕事を、「若手の先生、手伝ってください」の一言で、若手に一切を背負わせてしまおうという風潮があります。若手がやるべき仕事というわけではなくても。「適材適所」であればともかく、全員で動けばいい仕事を、若手に強要させる傾向があります。このような理不尽な体制に、若手が反感を抱くのは当然のことでしょう。
「若手が働け、動け」というのは、年功序列という言葉を悪用して、自分の仕事を減らそうとする年配教員(老害)が作り上げた、悪賢い言葉です。若手の教員が年寄りに反抗しにくい立場を利用して、老害は若手に仕事を押し付けようとします。こんな言葉がまかり通る環境では、若手の教員はすぐに退出していきます。「若手が働け、動け」というような言葉が出てくる職場環境、また、そのような発想・発言に疑問を抱かない教員、要するに、他者の気持ちを思い遣ることができないような人物の多い環境は、廃れていく一方でしょう。
このような学校現場や教職員の意識を変革しようしているか、改善できているかが、校長・副校長の資質や人間性といえるでしょう。
教員採用試験に合格させるような指導ができるか
公立学校の正規の教員になるには、教員採用試験に合格しないといけません。しかしながら若手の教員には、教員採用試験に合格できず、期限付き任用教員や非常勤講師や産休・育休代替教員として働く教員も多くいます。結局、正規の教員になれなければ、教員の仕事を安定して続けることができません。
公立学校の校長の多くは、夏季休業中に教員採用試験の面接官を任されます。東京都であれば、教員採用試験の2次試験の面接官を、公立学校の校長・副校長が主に務めています。
ゆえに、公立学校の校長は、面接試験の採点基準や合格者の決定などの具体を、熟知しているはずです。教員採用試験に挑む教員が自校にいれば、教員採用試験合格に向け、適切な指導が可能なはずです。したがって、所属校の教員が教員採用試験の面接試験で不合格になるようなことがあれば、その校長は指導力がないといえるでしょう。
「教員採用試験に合格できなくて残念だね」なんて言う校長はクソです。正しくは、「教員採用試験に合格させてあげられなくてごめんなさい」が正しい発言です。受験生側からすれば、(お前のせいで不合格になったんだ)という思いしか残りません。
公立学校の教員志望者は、教員採用試験に合格できなければ、教壇に立つことはできませんし、教員の仕事を続けていくこともできません。未来の教員の芽をつぶさないためにも、校長は若手の教員を、教員採用試験に合格させる能力をもつべきです。それができない校長は、「どさんぴん」レベルの人間でしょう。
東京都の教員採用試験の面接官についてはこちら
この続きはこちら
コメント