記事概要 保護者や生徒、若手の教員が、職務上で関わりのある教員の資質を測るための評価基準を書いていきます。残念ながら、公立学校に所属する職員の誰しもが、「いい人間」「有能な人間」だとは限りません。そこで、公立の小中学校に勤める教員を評価する際の、基準やバロメーターについて解説していきます。今回は、校長の資質及び評価基準について書いていきます。
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生徒による校長評価
児童生徒の要求や要望に耳を傾けているか。
勿論のこと人によっての話ですが、校長・副校長は、児童生徒ばかりでなく、教職員にとっても接点の乏しい、近寄りたくない存在です。「校長先生は何をしているのかよく分からない」という声もよく耳にします。
しかし、児童生徒に進んで話し掛ける校長や、対外試合など、児童生徒が活躍する場に足を運んで応援する校長は、児童生徒からの好感度は高い傾向にあります。また、時間のある限り授業を見て回ったり、保健室やスクール相談室に足繁く通ったりすることで、生徒の実態の把握に努める校長は、生徒の信頼を集めています。さらに、校長室がオープンで、生徒が気軽に立ち寄れる学校では、自身の抱える問題を校長先生に相談しようという動きが見られます。
立場に関わらず、生徒と積極的に関わりをもとうとする校長は、評価に値する校長であると言えるでしょう。
朝礼や儀式での校長の話は、簡潔で分かりやすいものか。
「校長の話が長くてつまらない」。これは、お笑い芸人のネタとして扱われる事例の一つです。世間一般がこのネタを笑うということは、多くの人に「校長の話は長くてつまらない」という共通認識があるということでしょう。事実、校長は話のつまらない場合が圧倒的です。
だからこそ、朝礼や儀式などで、簡潔で分かりやすい、生徒が聞く姿勢になるような話をできる校長は、有能な校長である可能性が高いことでしょう。試しに担任の教員に、「先日の朝礼での校長の話は何だったか」と聞いてみるとよいでしょう。「話がつまらない」というレッテルを張られている校長の話は、教員は覚えていない可能性が高いものです。教員にでさえ、聞く価値がないと思われているからです。
行事の際だけでしゃばったり、存在感を示したりしていないか。
校長は学校内の会議で、学校行事における運営指針を表明します。しかしながら、学校行事の下準備をするのは、主に管理職以外の教員です。裏方の仕事のほとんどは、校長以外の教員によって準備されます。教員だけならまだしも、児童生徒にも「校長が出しゃばっている」と感じられるような校長は、教員からも「校長がでしゃばっている」と思われているに違いありません。
校長が表舞台に出る状況で、周囲の人の目が虚ろになっていれば、校長は見くびられているということでしょう。
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