記事概要 公立学校で教育実習を行うことを希望する学生が、受け入れ先がないことに困った場合にどうすればいいのかについて書いていきます。
前回記事はこちら
前提 なぜ教育実習の受け入れ先がない学生がいるのか
教育実習の受け入れ先がない学生がなぜ生まれてしまうのかといえば、「学校が教育実習生を受け入れるのは義務ではない」からです。ほとんどの学生は母校で教育実習を行っていますが、なんらかの理由で、母校で教育実習を行うことができない場合があります。そのような場合の対処法です。
これについては、こちらにも書いてあります。
教育実習の受け入れ先の探し方
その1 「飛び込み」で教育実習の受け入れを打診する
身の周りの学校に、なんのアテもツテもない人は、これしか方法がないでしょう。とにかく、たくさんの都内の公立学校に電話をし、「教育実習生として引き受けてくれる学校がなくて困っている。教育実習生として受け入れてもらえるか」ということを副校長先生か教頭先生に伝えます。ここで、教育実習の内諾をもらうことができれば、万事解決です。
しかしながら、実際のところ、ほとんどの学校は、どこの馬の骨かもわからない学生を教育実習生としては受け入れてくれないでしょう。確率で言えば1%くらいでしょうか。なぜなら、教育実習の受け入れが義務ではないからです。学生だって、好きで教育実習先を探しているわけでもないのに。制度が制度のせいで、同情もくそもない、世知辛い世の中ですね。
その2 母校の元担任や教科担任に連絡してみる
連絡先などを知っているのであれば、母校の元担任や知り合いの教員に連絡をしてみるのも手です。「教育実習先がなくて困っているんです」なんて言えば、自身の勤務校や教育実習生を引き受けてくれそうな学校を紹介してくれたり、何が役に立つ情報をくれたりするかもしれません。校長、副校長などの管理職になっていれば、自校で引き受けてくれるかもしれません。
なんにしてもこれは、学校現場の教員に知り合いがいる前提の話なので、あまり現実的ではないかもしれません。というより連絡を受けた教員がなんとかして、教育実習生として引き受けてくれよって話です。
その3 どこかしらの公立学校に「恩を売る」
長期的な方法ですが、これが一番現実的な対処法でしょう。何か手伝えるような、補助的なことをして学校に恩を売り、教育実習の受け入れを打診します。学校の教職員の多くと関わりを持ち、「教育実習先を探しているんですよねー」なんてことをほのめかしておいて外堀を固めてからから、校長先生に「教育実習をさせてもらえないでしょうか」と言えば、校長先生も断るに断れないでしょう。恩を売る方法には以下の方法があります。
恩を売る具体例の活動
学習支援活動に参加する
学校によっては、テストの採点業務や放課後自習教室を手伝ってくれるような人を募集しています。教育実習をしたいということを伝えれば、補助役で授業に関わることができるかもしれません。けれど、そのような活動に立候補することで、学校に恩を売ることができます。
学校の行事に貢献する
学校行事などに参加し、手伝うことで、学校に恩を売ることができます。運動会なんかであれば、人手がいくらあっても、困ることはありません。『どうやって参加するのだ』と思うかもしれませんが「現在学生で、いずれ教員になりたいと思っている。学校現場に慣れておきたい。」なんて言えば、まあまず参加を拒否する学校はありません。そこで顔を売り、教育実習を受け入れてくれるかを打診しましょう。
部活動に参加させてもらう
区市町村の中には、部活動支援員を募集している場合もあります。募集している部活動や活動内容にもよるので、誰もが部活動支援員として学校で活動できるわけではありません。しかし、そのような活動に応募するだけでも、学校と接点を持つことができます。部活動支援員などは、学校側からすれば非常に助かる存在なので、恩を売るにはもってこいです。なお、報償が出るかもしれません。
教育実習を引き受けてもらうには、いかにコネを作るか
いずれにせよ、教育実習生として受け入れてもらえない、教育実習先がない人は、「コネに頼る」「学校の校長に顔を売る」「学校に恩を売る」ことが大事です。しかし、どれも即効性のあることではありません。時間をかけて学校との関係性をつくり、教育実習の打診を受け入れてくれるような状態にしておきましょう。なんにしても、教育実習を行う前から準備を始めることが、教育実習先を作る要点でしょう。
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