日本の校則の成り立ち なぜ日本の校則は厳しいのか 

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記事概要 昨今話題に挙がる「ブラック校則」について解説していきます。今回は、学校に校則が生まれた経緯(きっかけ・事情)について解説していきます。

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校則が生まれる際の考え方

学校は責任を負いたくなく、リスクは可能な限り回避したい。

 どんな些細なことであろうとも、学校でトラブルが起きたら、教師は対処しなければなりません。生徒間のいじめや生徒の所有物の盗難など、たとえ教員が関与する必要ないトラブルでも、教員が間に入ってトラブルを解決することがほとんどです。状況にもよりますが、教員が対応しないと、親が抗議やクレームを入れてくることもあるからです。クレームが過度になり、校長や該当教員は保護者や世間などに謝罪せざるを得ない状況になることも、最悪の場合には解雇されることもあります。そうならないように、学校はリスクを回避し続けます。結果として、理不尽とも思えるような校則が生まれることになりました。         

対処が必要になるから校則が厳しくなる

 言うなれば、学校や教員が行うことに関して、責め立てたり不満を言ったりする人、問題視する人がいなければ、学校側としても厳しい校則を設けるようなことはありません。教員は、生徒を拘束したいわけではないのです。しかしながら、学校や教員に対して、文句を言う人は増えています。例えば、「教員が生徒の頭をなでるのはセクハラ」「子どもがあだ名で呼ばれるといじめにつながる」等々。昨今、教員の行動の全ては、非難の対象になりかねない状況になっています。現代は「言ったもん勝ち」の世界になっています。「なぜルールを設けないのか」と言われてしまえば、ルールを作らざるを得ない状況になることもよくあります。

 さらに、校則を設けなければ、教員側も解雇されかねない状況に陥る可能性があるため、より厳しい校則ができるという背景もあります。

 つまり、「世間がブラック校則を作り上げた」という考え方もできるでしょう。「教員は常識がない」という人もいますが、ただの馬鹿の集まりではないのも事実です。

 教員にしても、「この校則は本当に必要なのか」と思うこともあります。無論、過去には戻れないですが、必要ないと思われる校則ができた背景には、学校や教員が行う指導に、責めや不満を言ったり問題視したりする人がいなければ、校則が誕生していないはずです。

 そもそも、学校生活で問題行動を起こさないよう、保護者の躾が十分であれば、校則が増えるようなこともありません。校則にまつわる課題が多いのは事実ですが、理不尽な校則をなくすためにも、何をまず変えていくべきかを考える必要があるでしょう。
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日本の校則の成り立ち 校則が生まれた理由
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