〇いざとなったら職員団体。いざとなったら診断書。
教員の異動の内示は、通常は2月。管理職のそれは3月。
金曜に告げられた異動先(A中)が不満の教員が職員団体に直訴した結果、翌週の月曜には異動先がB中変更に。その結果、A中には別の教員が充てられたが、B中には予想外で教員が1名増で、該当教科の教員の授業時間は激減した。しかし翌年は、過員解消ということで、予定外の異動が発生した。
示された異動先が不満の校長が「全治1年」という、聞いたこともない長期の診断書を提出。有給休暇、病気休暇に続き、病気休職となる。どのような医師のどのような診断で全治1年という長期の診断書が発行されたかは不明。ちなみに、その間も給与や手当は支給される。
当の校長は、区内の学校に1年間籍を置き、翌年度に他区で校長に復帰。
通勤電車の混雑を理由に、異動早々、30分早出して、30分早帰りするという時差出勤を申し出た教員。これまで、A区・B市間を異動していたが、B市が拒んだのか、C区に転勤となり、上記の展開となった。
始業の30分前には出勤している職員が何人もいるし、一人の特例を認めることはよくないという判断から、校長の回答はNo。すると、「1か月の休養を要す」という診断書を毎月提出して休職。健康そうで体重の増加の著しい姿を目にする職員の胸中は、非難ごうごうだが、何の行動もできず。
〇研究せずとも研究授業
教育公務員特例法の第21条には、「教育公務員は……絶えず研究と修養に努めなければならない」とある。研究と修養から1字を取って「研修」とする説明もあるが、ここでは研究と研修に分けて取り上げてみる。
まず、研修だが、研修する場所から、校内研修と校外研修に大別される。また、都道府県や区市町村によって内容は異なるものの、命令研修や承認研修や、勤務時間外に行う自主研修がある。
次に、研究。「研究」というと、実験室や研究所を思い浮かべがちだが、教育における「研究」というと、一般には、①児童・生徒の実態から課題を見つけ、②その実態(実際)をアンケート等で調査し、③解決・改善に向けての仮説を立て、④その手立てを考え、⑤それを授業等で試み、⑥事後に調査や検証することをいう。そうした手順を踏んで臨む授業が「研究授業」だが、そんなことは日々行えないばかりか、行う必要もない。
にもかかわらず、学校現場では、「研究授業」なる語が安易に使われ、疑問に思われない。教育実習生や初任者による授業を「研究授業」と称するのが一例といえる。つまり、特別な用意もない授業、あるいは通常の授業で、参観者のあるものを「研究授業」と呼びならわしている。
では、どのような授業が「研究授業」かといえば、東京都では「教育研究員」制度があり、区市町村教委から推薦された教員がチームを組み、1年をかけて上記の①から⑥に取り組み、仮説の検証となる授業を公開している。また、都道府県や地方や全日本という組織ごとに、一年間の(研究)成果をまとめた研究授業が行われている。
けれど、どんなに優れた(研究)授業であっても、準備に膨大な手間がかかったり、カリスマ(?)教員でなければできなかったり、特別優秀な児童や生徒が対象だったりでは絵に描いた餅であり、無価値。
「研究授業」定義を明確にする必要があると思われる。
〇就学支援(制度)……同じ〇〇なら、もらわにゃ損損
義務教育下にある児童・生徒やその家庭の経済的な助けとなる就学支援制度。その対象のうち、生活保護法に基づくのが要保護者(家庭)で、要保護に準ずるのが準用保護(家庭)。通常は、就学支援の希望の有無を尋ねる書類が年度当初に学校から配布され、希望者からの提出物を基に支援に該当するかが決定する。
認定の基準は、(世帯)収入の額で、その証明として提出を求められるのが源泉徴収票。都道府県や区市町村で基準は異なるが、東京都の4人世帯であれば、年収500万円以下であれば認定される可能性が高い。
認定された場合のメリットは大きい。給食費を始めとして、修学旅行費や卒業アルバム代がほとんど支出されるばかりでなく、部活動で使う用具や
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