記事概要 昨今の学校の先生と生徒とSNSの関わり方について紹介していきます。本記事は、私Garudaが東京都の学校教員として働く中で見てきた、教育現場に関わる人間、特に先生と生徒たちが、SNSに対してどのように関わっているのかについて紹介していきます。ある意味、ただの一個人の教員が見ただけのことと意見の記事です。
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卒業生と連絡先を交換する教員
3月は別れの時期です。公立学校の教員には人事異動があり、4月には学校から完全に姿を消す教員もたくさんいます。生徒にとっても先生にとっても、3月末を境に二度と出会わない、音信不通になることもあります。
生徒にとって、お世話になった先生と会えなくなるのはさみしいことでしょう。しかしながら、公立学校の教員として生きている限り、教員は人事異動を免れることはできません。お別れは仕方のないことなのです。
高校に進学するに際し、子どもがスマートフォンを保持し始めるのは、教員にとってはよく見る光景です。けれど、多くの子どもは中学校卒業前の3月よりも前に、自身のスマートフォンを保持しているという印象です。スマートフォンの普及と共にSNSが普及してきた現代、今時の中学生や高校生のほとんどがSNSのLINEを利用しています。
スマートフォンが当たり前のものになっている子どもたちにとって、SNSでだれかとつながることは少しも怖いことではありません。特に、卒業時期の生徒は、先生とSNSを通じてつながろうとしてきます。そして、教員も躊躇なく、LINEのアカウントを教えています。これは若手の教員だけではなく、スマホさえ使いこなせていない年増の教員でさえ、卒業する生徒たちと連絡先を交換しています。
どの学校でも行っているSNSの使い方の注意
SNSを使用する際の注意に関する授業は、どの公立学校でも行われているはずです。ネット上で誰かを攻撃してはいけないとか、簡単に誰かとSNS上でつながってはいけない、悪い大人もいっぱいいる、というようなことは、どこでも当たり前のように指導しています。
SNSの怖さを指導しておきながら、子どもも大人も、先生も生徒も、簡単に連絡先を交換してしまいます。果たして、SNSをきちんと利用できているのは誰なのでしょうか。SNSに関する授業の効果はあるのでしょうか。
教育現場に関わる人間は、大人も子供も誰もメディアリテラシーがないのかもしれません。
SNSをやめろという話ではない
今の時代はLINEのみならず、InstagramやFacebookなど、インターネット上で生徒が先生とつながろうと思えば、つながることができなくもない時代です。SNS上で個人のアカウントを持っている限り、何がしかのきっかけでアカウントが生徒にばれる、特定されることはあるはずです。SNSのアカウントがネット上に存在する限り、過去の言動や写真などを生徒などに監視されてもおかしくないということを、教員のみならず、社会人全員が心得ておくべきです。
だから、教員は、そういった類のSNSを利用するな、使うとしても偽名を使って利用しろ、とは言いません。とにかく、LINEのような今の日本人にとってあまりにも浸透しているツールであっても、簡単に連絡を取り合うことができるような状態にはするべきではないと、私Garudaは考えています。
たとえ、先生と生徒の距離が近くなっても、「親しき中にも礼儀あり」という考え方は忘れてはならないと、一教育者として私Garudaは肝に銘じております。
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