記事概要 保護者や生徒、若手の教員が、職務上で関わりのある教員の資質を測るための評価基準を書いていきます。残念ながら、公立学校に所属する職員の誰しもが、「いい人間」「有能な人間」だとは限りません。そこで、公立の小中学校に勤める教員を評価する際の、基準やバロメーターについて解説していきます。今回は、経歴の視点から見る、教諭の資質及び評価基準について書いていきます。
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治安の悪いエリアで教員経験を積んでいるか
東京都の公立学校教員の力量を測る評価基準の一つとして、「治安の悪いエリアでの教員として勤務した経験があるか」が挙げられます。公立学校教員の人事異動は基本的にランダムであり、必ずしも希望した地域に赴任できるわけではありません。しかし、実際には治安の悪い地域での勤務を避けたいと考える教員は多いため、結果として、治安の悪い地域で経験を積んだ教員は教育現場での対応力が鍛えられる傾向にあります。
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治安が悪い地域の学校では、非行問題や家庭崩壊などの課題を抱える生徒が多く、教員は授業を進めるだけでなく、生徒指導や保護者対応にも高度なスキルが求められます。授業中のトラブル対応、暴力やいじめへの対処、地域の特性に合わせた指導法の工夫など、教員としての総合力が試される場面が多いものです。ある意味、余計な仕事が多い地域と言えば間違いないでしょうが、こうした地域での経験は、結果として教員の力量を向上させることにつながります。
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江戸川・葛飾・足立区を制覇した教員は経験値が違う
昔ほどではありませんが、東京都の中でも江戸川区・葛飾区・足立区は「治安が悪い地域」としてしばしば挙げられます。これらの地域では、家庭環境に課題を抱えた生徒や、非行に走りやすい生徒が比較的多く、学校運営や指導が困難なケースが多発します。そのため、この3区で教員経験を積むと、問題行動がまれな学校での勤務と異なり、厳しい環境での指導力が自然と身につきます。
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例えば、江戸川区や新宿区では外国籍の生徒が多く、日本語指導が必要なケースが増えています。言葉や文化の違いを乗り越えながら指導する力が求められます。葛飾区では、地元に根付いた人間関係が強く、家庭や地域との連携が不可欠です。足立区では、特に生徒指導の困難度が高く、問題行動への迅速な対応力が試されます。
これらの地域で勤務した教員は、一般的な教科指導力や生活指導力や学級経営力に加え、困難な状況を打開するスキルや経験値が格段に高くなります。例えば、生徒が問題を起こした際の対応力や、保護者とのコミュニケーション能力、地域と連携した学習支援など、通常の学校では得られない実践的なスキルを修得しています。

結果として、江戸川区・葛飾区・足立区のいずれか、あるいはすべてで勤務経験のある教員は、他の地域に異動した際にも適応力が高く、どのような環境でも柔軟に対応できる力を持つと評価されます。古い表現かもしれませんが、「江戸川・葛飾・足立」の3区で教員として働いた経験のある教員のことを、「完全制覇」ということがあります。昨今は江戸川区の治安も良くなってきているので、一概には言えないかもしれませんが、ベテラン教員の中でも、「完全制覇」した教員の力量には、すさまじいものがあるでしょう。
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