記事概要 教員免許状の中でも、コストパフォーマンスがよい免許について解説します。それぞれの教員免許のいいところを書いていきます。今回は、様々な面で需要が大きい、中高英語教諭の免許について解説します。
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倍率の低い中・高英語の教員採用試験
国語の教員採用試験と同様、他の中学・高等学校共通教員採用試験と比べて、中高英語の教員採用試験は倍率が低い傾向にあります。令和3年度の東京都の中高英語の教員採用試験の倍率は2.4倍でした。さらに期限付用教員(要するに補欠合格者)を合格者として計算すれば、倍率は約1.8倍です。ちなみに近年、東京都では英語の公立学校教員が不足しているので、期限付任用の人もほぼ全員が教壇に立つことができます。
参考
https://www.kyoiku.metro.tokyo.lg.jp/press/press_release/2021/files/release20211022_01/besshi.pdf
需要が大きい
昨今、英語の教員の需要が高まっています。多くの中・高校で少人数授業を展開していること、小学校でも英語の授業が本格化してきたことにより、多くの学校で英語の教員を必要としています。英語の教員採用試験の倍率が低いのは、こういった現実があるからです。
現在東京都では、小学校で英語を指導できる教員が不足しているため、中学校及び高校の英語の教員免許を取得していれば、小学校の英語の専科の免許を取得していなくても、英語を指導できるという特例措置を出しています。
ちなみに、英語の教員免許を持っていれば、私立学校の教員採用試験でもかなり役に立つでしょう。特に、首都圏や人口の多い地域では私立学校が多く、英語の指導に力を入れている学校も多くあります。公立私立を問わず、英語科の教員に需要があるのは間違いないでしょう。
私立学校の英語の指導に関してはこちら
女性の英語教員が多い
国語同様、英語の教員は比較的、女性が多いです。女性の教員は産休や育休に入ることが多いので、英語の産休代替教員を必要とする学校が多いということです。ゆえに他の教科と比べて、産休代替教員として働くことができる可能性が高くなる、つまり教壇に立つチャンスが多いということです。逆を言えば、理科や数学の教員が産休代替教員として働く機会を得るのは、かなりタイミングが良くないと難しいでしょう。女性の教員が多い国語、英語、家庭科の教員免許を持っていれば、教員として働く機会に恵まれるでしょう。
(この内容は決して、男女差別を示唆しているわけではありません。男性は育休をとるべきではないということを言いたいわけでもありません。)
転職にも有効
この記事では、コストパフォーマンスの点から教員免許を解説していますが、学校業界以外の仕事も検討するのなら、仕事に就くために英語の能力をつける必要がある英語の教員免許を狙うのは効率的でしょう。これからますます進んでいくグローバルな社会において、英語ができて損をすることはまずありえません。教員採用試験に合格するには、英検準1級レベルの英語の能力が求められます。なんにしても、英検準1級レベルの英語の能力があれば、転職の際にも資格の一つとしてアピールポイントになるはずです。
正直に言えば、教員免許を持っていようとも、転職の場ではほとんど役に立ちません。国語の教員免許を持っていようとも、転職活動の場では目もくれられません。しかしながら英語の教員免許であれば、他の教員免許よりは多少、汎用性が高いでしょう。
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