体罰を行う教員の特徴 体罰が発生する状況 【なぜ体罰はなくならないのか】

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記事の概要 体罰は絶対に許されないものという定めや認識がありながらも、教員による子どもへの体罰の件数は0にはなっていません。本記事では、どんな教員がどんな状況で体罰を発生させているのかについて解説していきます。
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体罰の定義 【なぜ体罰はなくならないのか】
記事概要 体罰は絶対に許されないものという認識がありながらも、教員による子どもへの体罰の件数は0にはなっていません。本記事では、改めて体罰の定義から考えて、体罰に対しての知見を増やしていきます。  体罰禁止の流れについてはこちら 体罰の定義...

参考資料 体罰の実態把握について(令和2年度)

https://www.mext.go.jp/content/20211220-mxt_syoto01-000019568_007.pdf

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どんな教員が体罰を行うか

 教員が体罰を行ったという事件が公になりますが、実際に「体罰」と認定されるようなことを行った先生は、教員全体の0.01%以下です。では、その0.01%以下の先生とはどんな先生でしょうか。

体罰を行うほとんどは男性教員

 「体罰」と認定される事件を起こすほとんどが、男性教員です。実際に発生している体罰とされる行為の多くは、叩く、何かをぶつける、突き飛ばすといった生徒への物理的な攻撃です。物理的な攻撃以外で体罰と認定されることは相当に稀なケースです。現状では、体罰のような力による指導を行ってしまうのは、男性教員が多いということでしょう。女性教員の中で体罰と認定されるような服務事故を起こした教員は、ほとんどいないでしょう。

体罰の多くは中学校か高校教員によるもの

 体罰は、中学校及び高校の教員によって多く発生しています。もちろん、物理的な攻撃による指導は許されないことですが、中学・高校で体罰が多いのは、口頭による指導が通用しない場面があるからでしょう。小学校までであれば、口頭注意で何とか指導・納得させられたものが、中学校以降では通用しない場面が誕生するので、体罰が発生する状況があります。加えて、体が発育していくと、生徒自身でも暴力で物事を解決しようとする者も出てきます。結果として、決して許されることではありませんが、生徒による暴力を暴力で解決しようとした教員の行動が、体罰と認定されてしまうこともあるでしょう。

部活動の指導者

 部活動も体罰の発生が多い場面で間違いないでしょう。そもそも教員は、部活動を指導するために教員になっているわけではありません。大学などの教職課程でも、部活動の指導方法を教わることもなく、教員になっていきます。その状態で、教員になって突然に部活動の指導を求められるわけです。知らないことを突然指導しろと言われ、まして結果も求められるようになれば、根性論などに頼らざるを得ないでしょう。技術も知識もない中で部活動の指導を任され、指導方法がわからない状況が、体罰の温床または体罰が発生する原因の一つでしょう。

大方30歳以上の教員

 はっきり言って、3年以内の経歴しかない教員には、体罰をするような教員はまずいません。なぜなら、教員採用試験の面接試験で、「体罰は必要かもしれない」なんて言おうものなら、100%教員採用試験に落ちるからです。これは教科・校種に関係なく、受験生を落とす基準の一つです。「体罰は絶対に許されない」という考えはまさしく常識です。「いじめは絶対にだめ」と同じく常識的なことです。

 この常識は、2000年以降には、スタンダードな考えとして世間に浸透しているはずですので、今の40歳未満の教員には、「体罰は許されない」という考えが刻み込まれているはずです。

生徒への指導の際が9割

 今日において、教員による体罰が発生する瞬間のほとんどは生徒への指導の際です。生徒が先生からの指示に従わなかったときが9割以上でしょう。生徒による何かしらの悪事が発見された際に、教員がビンタで罪の大きさを理解させる、なんてことはなかなかありません。瞬間的に手を上げてしまう教員は、今はほとんどいないでしょう。無論なにもしていない生徒に体罰をする教員もいません。体罰は許されないことではありますが、体罰が発生する際には、体罰の現場の周囲の人間からすれば「これは仕方がないな」と思うような事例があることも事実であります。

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現場の教員は、体罰をどう思っているのか 【なぜ体罰はなくならないのか】
記事概要 今日の日本では、体罰はいかなる場合でも許されるものではないという考えが浸透しています。現役の教員にとって、これは生徒(生活)指導を行う上での常識になっていますが、実際に現場の教員は体罰についてどのように考えているのかについて解説し...

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