記事概要 海外(外国)の日本人学校の特徴について説明します。
※今回説明する日本人学校は、教員が「文科省の在外教育施設への海外派遣制度により配属される可能性がある日本人学校」と、「海外子女教育振興財団の選考により配属される可能性がある日本人学校」の説明をします。主に、日本国内の公立学校と基本的に同じカリキュラムを行う日本人学校について説明します。海外の私立の日本人学校とは異なるので、ご注意ください。
教員免許を持っている人が海外(外国)で働く方法についてはこちらの記事をご覧ください。
日本人学校の特徴
日本人学校とは
日本人学校とは、海外(外国)に住む日本人が、日本の教育を受けるために設立された海外(外国)にある学校です。学校内では原則として日本語を使用します。日本人学校ですので、日本の公立学校とシステムはさほど変わらないですが、学校のある国及び地域の実態に合わせた授業が行われています。特に小学部(小学生用学校)の授業では、日本の小学校の授業と比べて、現地の言語もしくは英語の授業数が多いです。補習授業校や私立学校含め、100校以上の日本人学校が世界各地に存在しています。
日本人学校に通っている生徒の特徴
日本人学校に通っている児童生徒の多くは、大企業に勤めている親の子どもです。海外に支所がある駐在員の子どもが大半です。日本にある会社から、海外に派遣された親の子ども、いわば「エリートの子ども」です。遺伝や親の能力だけで判断するのはあまり好ましくないですが、日本人学校に通う生徒は日本の学校に通う子どもと比べて、優秀な児童生徒が圧倒的に多いです。
とりわけ日本人学校の児童生徒は、英語を使える、英語を話せる児童生徒がとても多いです。アメリカやイギリス、オーストラリアなど公用語が英語の国のみならず、フィリピンといった国の在外教育施設の生徒も、英語の能力が高い傾向があります。多くの日本人学校の中の小学校(小学部)では英語圏に限らず、小学1年生から英語を指導している場合が多いからです。
いずれにせよ日本人学校に通う生徒には、生活指導がほとんど必要ないです。基本的に、いい子ばかりです。
日本人学校に通う児童生徒の進路
日本人学校に通う子どもの多くは、小学6年生に学年が上がる時期、中学3年生に学年が上がる時期、中学3年生の2学期終了時(12月)に日本に帰ります。親の仕事の関係で、これらの時期以外のタイミングで日本に帰国する場合もありますが、子どもの中学校や高校の受験に合わせて、日本に帰国する場合が多いです。結果として、小学校と中学校の最高学年になると、生徒数が減ることより、学級数が減るパターンもよく見られます。中1の時には生徒が50人いたのに、卒業式に生徒が半分以下しかいなかった、ということがよくあります。
児童生徒が日本に早期帰国することにより、小学6年生・中学3年生の年間指導計画は、2学期末(12月)までに教科書による指導を終了させることが多いです。ですので日本人学校では、日本国内の学校で指導するよりも、早いペースで年間指導計画を進めていくことが求められます。
総括
日本人学校の特徴、生徒の特徴を理解して、日本人学校で働きましょう。
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