記事概要 一教員として、PTAに感謝する思いを具体的にお話しします。
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学校選択制
主に公立中学校の入学先を選択できる学校選択制は三重県で始まり、今では珍しくもなくなりましたが、その目的はどこにあるのでしょうか。まさか学校の自然淘汰ではないでしょうが。
通学区域が厳守されていた時代では、住民票を移動させるか国立・私立中学に合格する以外には、「希望する学校」には進めませんでした。考えてみれば、「希望する学校」「特色ある教育」の具体といえば、公立学校では特定の部活動の有る無しがせいぜいではないでしょうか。けれど、希望が殺到し、抽選が実施される学校は「人気校」、そうでない学校は「不人気校」とされ、そうした風評が独り歩きし、評価として定着してしまう傾向があります。
ようこそ〇〇中
入学者の減少から、学校の消滅、つまり、統廃合が懸念されることとなり、生徒数の増加を目指す取り組みとして、PTAによる広報紙の発行がありました。PTA新聞とは異なり、配布の対象を学区域の5、6年児童。印刷はカラーで、モデルは立候補による制服姿の中学生。そして、タイトルは、「ようこそ〇〇中」。
生徒の考えを主体とする記事が多く、学校自慢では、「腕時計をしてきてもいいこと」など、大人の発想には無いものでしたが、児童の関心に適したもので、好評を博しました。
詰襟からブレザーへ
学校の刷新の象徴として、詰襟・セーラー服だった制服を、オシャレなブレザーに変えました。生地の柄からネクタイ・リボンまで、生徒やPTAの意見を取り入れました。「スカートの丈を短く」という希望は却下としましたが、女子にかわいい制服が誕生しました。その後もPTAからは、夏服にポロシャツを許可してはや、女子のズボンを用意してはなどの要望が寄せられ、制服の構成はバラエティーに富むものとなり、新聞社からの取材も受けました。
トレードマークにゆるキャラ
PTAの協力で、生徒数は年を追って増えましたが、さらなる学校振興策として、トレードマークならぬスクールマークづくりに取り組みました。生徒やPTAから寄せられた図案の中から、「〇〇ちゃん」がスクールマーク選ばれました。そして、PTAでは、動きの付いた「〇〇ちゃん」を考案し、手作りの「〇〇ちゃん」を地域の行事でアピールしました。
なお、PTAの間では、「〇〇ちゃん」の着ぐるみを作ろうという機運が高まっています。
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