日本人学校の概要 教員免許所持者が海外(外国)で働ける学校 【日本人学校採用】

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記事概要 教員免許を持っている人が働くことができる在外教育施設、「日本人学校」という学校について解説していきます。
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そもそも日本人学校とは

 日本人学校を簡単に説明すれば、日本国籍を持つ児童生徒のための、外国にある義務教育学校です。生徒は日本人、教員も日本人、学校内で話す共通言語も日本語、学校の規則も日本式(国や地域の特色によっては、多少異なることもあります)、さらに、使用する教科書も日本の検定済み教科書という学校です。国内の公立学校と変わらないので、日本人学校で教壇に立つには、教員免許を保持している必要があります。

なぜ海外に日本人学校が誕生したのか

 さまざまな理由や目的で海外に移住・居住した日本人が、日本と同じ教育をわが子に受けさせようとの思いで設立しました。その歴史は古く、フィリピンのマニラやダバオやドイツのベルリン、タイのバンコクやブラジルのサンパウロ、そして、香港などには、第二次世界大戦前から日本人学校がありました。また、教員も日本から迎えていました。

 第二次世界大戦後、日本企業の海外進出に伴い、日本人が海外で仕事をする機会が増えました。海外で働く日本人の保護者から、「子どもたちに日本の教育を受けさせたい」との声が高まり、海外に次々と日本人学校が誕生しました。日本人の子どもが日本に帰国した際に、学校に馴染めずに困るということがないようにと作られた、「日本人の日本人による日本人のための学校」です。

 余談ですが、戦前のマニラ日本人学校で「先生」をしていた人物が、太平洋戦争の開戦と同時に軍人に姿を変え、周囲を驚かせましたという話があります。教員を隠れみのに、密かに諜報活動(スパイ活動)をしていたのではないかと噂されたそうです。

日本語学校ではない

 勘違いされやすいのが、日本語学校と思われることです。日本語学校は、海外のみならず日本国内にもある学校で、「主に外国人のための学校」です。要するに、日本語を学ぶ学校で、生徒の大半は外国人です。なお、日本語学校で教員として働くには、日本語教育能力検定試験に合格したり、日本語教師養成講座を修了したりすることが必要で、教員免許を持っているだけでは日本語学校で授業はできません。

日本人学校は海外のどこにあるのか

 上記の、「なぜ日本人学校が誕生したのか」でも説明しましたが、日本人学校は日本企業の海外進出とともに誕生しています。日本企業は、アメリカやヨーロッパの大都市はもちろん、日本からの距離が近く、発展途上にあったアジア地域に中堅の日本人社員を多く派遣しました。その結果、現在は中国や韓国や台湾、そして、東南アジア地域やヨーロッパ諸国に80校を超える日本人学校が誕生しています。一方で、アフリカには、数えるほどしか日本人学校が存在しません。                       

 ちなみに、生きた英語を身につけさせることが将来の入試や就職に有利という考えで、アメリカでは現地校に通う児童生徒が多くいます。英語が世界の共通語であるが故です。そのような状況からアメリカでは、週末に国語と算数・数学を学ばせる補習授業校の設置が求められました。

何歳までの子どもが日本人学校に通うのか

 日本の法律では、義務教育は6~15歳までと決められています。したがって、日本人学校には、外国に住む6~15歳の日本国籍を持つ子ども(義務教育年齢に該当する子ども)が通学します。しかし、児童生徒が2000人を超すような、規模の大きい日本人学校では、幼稚園や高等学校が併設されている場合もあります。

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