記事概要 どうして「評判がいい学校」が生まれるのか、存在するのかについて、保護者の学力が高ければ子どもの学力も高いということを関係させながら、説明していきます
評判がいい定義
評判がいい学校とは
・生活指導(生徒指導)上の問題が少ない
・子どもの平均の学力が高い
の二つを十分に満たしている学校です。
評判がいい学校の定義を絡めて、以前の記事で、教員が親を指導することは無理、ということを説明しました。
では、親を指導することが不可能であるのに、どうして「評判がいい学校」が存在するのでしょうか。
結論:保護者の学力=子どもの学力
保護者がしっかりしていると、教員の親の指導が必要なくなる
「評判がいい学校」がある地域では、ほとんどの保護者がしっかりしています。しっかりしているという言葉の意味は、保護者が学校側からの説明をきちんと理解できたり、書類の提出期限を守ってくれたりなど、ある意味当たり前のことが当たり前にできるという意味です。
保護者がしっかりしていると、教員による保護者の指導が必要なくなります。保護者からの子どもへの指導が行き届いていると、教員の仕事が減ります。教員の仕事が減ると、教員は他の仕事に手を回すことができます。教員の仕事が減れば、教員は教材研究を行う、他の教員の授業を見るなど、自らの授業力向上に時間を充てることができます(もちろん、仕事がなくても、授業の質を上げようとしない教員も存在します)。教員の授業のレベルが上がった結果、生徒の学力が上がる可能性が高まってきます。
こういった学校に関わる人全員の好循環が生まれることにより、「評判がいい学校」が誕生するのです。一方で評判が悪い学校は、保護者が教員の足を引っ張るという場面がよく見られます。
保護者がしっかりしている=保護者の学力が高い=子どもの学力が高い
結果として、保護者がしっかりしていると、その子どもの学力はだいたい高いです。「保護者の学力(人間性)=子どもの学力」は、あくまで一つの指標です。PTA会長をやるような親の子どもが、不登校であったり不良であったりすることはほとんどないはずです(まれに、出たがりな保護者がPTA会長を務めることはありますが)。
そして、保護者がしっかりしている地域はやはり、親の収入が周囲の地域と比べて高い傾向があります。経済的な余裕があるぶん、子どもへの指導も行き届くということです。なんなら、もちろん机上の空論に過ぎないのは重々承知ですが、「評判がいい学校」を造るためには地域住民の収入を上げることが最善策である、と私は考えています。
保護者の質が高ければ、教員の質は関係ない?
では、評判がいい学校を造るには、教員の質は関係ないのでしょうか。実際のところ、教員よりも保護者の影響のほうが大きいと私は感じています。公立学校に関して言えば、いかに指導力のある教員がたくさんいようとも、公立学校の教員には「異動」があり同じ職場に居続けるのは不可能です。だからこそ、「評判がいい学校」を造るためには、保護者の影響が大きいです。もちろん引っ越しでもしない限り、地域の子どもが地域の学校に通うのは極めて普通のことですので、結果として収入が少ない地域には「評判がいい学校」は誕生しないわけです。
しかし、鶏が先か卵が先かではないですが、保護者と教員がお互いに子どもの指導を行うことができることが理想の学校の状態であると、私は考えます。
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