マンガでわかる ファシる技術
著者 船川 淳志/深山 雪男 双葉社
概要
「議論がかみ合わない」「会議に時間をかけたけれど、結局話がまとまらなかった」、学校教員のみならず、社会人であればだれもが経験したことがあるのではないでしょうか。その問題を解消するのがファシリテーター(facilitator)です。そのfacilitateが「促進する、容易にする、円滑に進める」という英語です。会議などの場において、話し合いを促進させたり、参加者の意見を拾ったり、まとめにもっていく技術について漫画で分かりやすくまとめたのが、本書です。
役に立ちそうな点
「ジョハリの窓」「マトリックス」「スティンザー効果」など、即効性のある考え方は作中にちりばめられている。心理学に関する法則が多いが、「口癖で相手の思考を読み取る」「ホワイトボードの活用法」「制約条件を見極める」「事実と意見を見極めろ」など、これぞテクニックというような内容も多いです。
本書にも書いてあるとおり、ファシる技術の根幹はコミュニケーションであり、本書には心理学の実践的な要素が多く書かれている。印象としては、1対1のコミュニケーションが得意な人は、ファシリテーターの素質が十分にあり、ファシることを意識しながら場数を踏めば、早く上質なファシリテーターになれそうな印象です。ゆえに、学級内で場数を踏ませ、学級委員などにファシる技術を指導すれば、学校の様々な場で教員を助けてくれるファシリテーターとなりそうです。
リモートファシリテーションのやり方についても書かれているので「せっかく本書を読んだのにあまり生かせる場がない」というようなことはないでしょう。
自分で生かすだけでなく、部下を指導するためにも、ファシる技術を心得ておきましょう。
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