この若者の姿に、君は何を見るか 『紫電改のタカ』 【学校においてほしい本】

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紫電改のタカ ちば てつや著 講談社・漫画

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概要

 
 到底勝ち目のなかった太平洋戦争の末期に、戦闘機乗りとして訓練・育成され、愛する者を守ろうと勇敢に戦い、最終的には特攻兵として次々と亡くなっていた若者たちを描いた戦争漫画。

 旧日本海軍の戦闘機といえば、『零戦(ぜろせん・零式艦上戦闘機)』を思い浮かべる人が多いでしょうが、零戦に負けず劣らぬ機能を有していた『紫電改』も当時の人気ある戦闘機の一つでした。

 主人公、滝 城太郎は、ハンサムで心優しい好男子。軍隊への入隊直後は、古参兵からの手荒い仕打ちを受けたりもしますが、生来の明るいひたむきな性格や戦闘機の操縦技能の向上から、徐々に頭角を現します。そして、名機・紫電改を扱っては、オリジナルな空中戦法を生み出し、ついには「撃墜王」との異名をもつ存在になります。

 個性的な同期生と戦時下に青春時代を送り、さまざまな苦痛や苦悩に見舞われますが、愛する人に別れを告げ、南の空に出撃していくところで『紫電改のタカ』は終わりを告げます。

 なお、「タカ」とは、狩猟の名手である「鷹」に基づく命名と思われます。

良さ 

 戦時下の風俗や軍隊の様子が簡潔に描かれ、戦戦争に縁の薄い現在の私たちでも、目で見てよく詳細がつかめること。
戦争を扱った漫画ではあっても、残酷で残虐な場面はほとんど描かれていないこと。
漫画とはいえ、そのストーリーが的確で、登場人物がいきいきと描写されていること。

 戦争は個人を超越し、個人の運命を左右し、人々の生活の大きな禍となることが淡々と描かれ、見た人、読んだ人の心を打つこと。

まとめ 

 戦争を起こしてはならないことは、自明なことであり、誰しもが認めることと思われます。けれど、クーデターや小さな紛争までを含めると、地球上に戦争のない日はないかもしれません。

 軍拡競争や宇宙軍なるものの創設は、戦争を抑止する方策になるかもしれませんが、戦争の放棄にはつながりません。また、国際機関である国際連合も、紛争解決の絶対的な存在ではありません。

 戦争を描いた漫画『紫電改のタカ』は、老若男女や人種や国境を超えて、反戦を訴える有効な手段となることでしょう。

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