若者に地方移住への憧憬を抱かせる実践的マンガ 『山賊ダイアリー リアル猟師奮闘記』 【学校に置いてほしい本】

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山賊ダイアリー リアル猟師奮闘記 著者 岡本健太郎

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概要

 岡山県で猟師として活動する主人公が書くエッセイ漫画。著者の岡本健太郎自身が猟師であり、漫画家であり、マンガの主人公でもあります。岡山県で活動する猟師のリアルな生活が描かれています。山と動物とともに主人公が成長していく物語です。全7巻。講談社。

本能がたぎる『狩猟』

 人類は、「獲物や敵を倒すことにより繁栄してきた」と言っても過言ではない。このことは歴史が物語っています。「いきなり! 黄金伝説」というテレビ番組の『1か月1万円生活』という企画を見たことがありますでしょうか。この企画に参加した芸人の、よゐこの濱口優さんの『獲ったどー』というフレーズに興奮をおぼえた人も少なくないでしょう。

 濱口さんの例は「漁労」ではあるものの、人間は本能的に、生物を倒すことに興奮を覚える生き物なのです。

『山賊ダイアリー』の見どころ

 『山賊ダイアリー』には、今日の日本における、猟師としての有り体の生き方が描かれています。読者の中には、「生き物を殺す」ということに抵抗がある人がいるかもしれません。しかし、作中にしばしば出てくる著者の「猟師のモットー」を読んでいくと、野生動物への考え方を改めさせられることでしょう。これからの人間のあり方、自然と野生動物との関わり方、獣害対策などについて深く考えさせられます。

 著者には、「獲った獲物は食べる」というモットーがあります。ゆえに作中、自然の中で得た動植物を食する場面が何度も描かれます。『山賊ダイアリー』を読んでいると、皆さんも(イノシシを食べてみたい)と思うはずです。とにかく、(ジビエうまそう)と感じるはずです。ある意味で、グルメマンガと言ってもいいでしょう。

背景

 近年の日本の社会問題に一つに、「過疎化」の問題があります。地方の過疎は加速化し、地方に住む若者の数は減り、日々、高齢化の問題に直面しています。この影響を受けているのは猟師も同様であり、猟師のなり手不足が課題となっています。若者の地方移住への興味を抱かせる目的で、様々な地域が若者を迎え入れるための町おこしを行っています。歴史や伝統のある「猟師(山賊)」という生き方が、過疎化の課題を解決する可能性を秘めています。

まとめ

 職業選びの選択肢を増やすうえで、学級文庫に「山賊ダイアリー」があるのは、子どもにとってもこれからの社会にとってもプラスの影響を与えるはずです。「漫画だから」の一言で片づけず、まず大人にも手にとってみてほしい一冊です。

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