アジアはどうやって生きていくか 「貧困の克服―アジア発展の鍵はなにか」【学校においてほしい本】

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貧困の克服 ―アジア発展の鍵は何か (集英社新書)

著者 アマルティア・セン

 

概要

アジア初のノーベル経済学者として有名なアルマティア・センの、4本の論文をまとめたのが本書。4本はそれぞれ「危機を超えて―アジアのための発展戦略—」「不変亭価値としての民主主義」「人権とアジア的価値」「なぜ人間の安全保障なのか」。インド出身の著者が、インド社会、経済的発展の例、西洋東洋思想、飢饉から救うには、などについての主張をしています。

 

アルマティア・センについて

1933年、インド・ベンガル地方生まれ。カルカッタ大学経済学部卒。1998年ノーベル経済学賞受賞。

 

印象に残ったアマルティア・センの主張

・西洋がそれぞれの国や地域で特色が全く異なるように、アジアも国や地域ごとに全く異なる特色を持っていること。インド、日本、中国、韓国やシンガポールなど、単に「アジア」というくくり方では、アジアの本質はつかめない。

・東アジア諸国家を見ると、経済発展には基礎教育、人材育成、市場経済との巧妙な付き合い方が不可欠であるということ。これらの項目を十分に満たすことで経済発展の兆しが見えてくる。

・中国やシンガポールといった「政治的独裁」のある国が、経済的に台頭してきた一方で、アジアではないがアフリカのボツワナは民主主義国家であっても経済発展を遂げたということ。一方で、エチオピアやソマリア、スターリン時代のソ連など、独裁政権が強い国々では、飢饉が発生しているという事実があること

・国において、すべてがうまくいっているときには、民主主義による保証は必要ない。しかし、なにかしら一つでもボロが出始めると、いつ何時、国家の経済が崩壊してもおかしくなくなる。

・現代の社会は、危機的な状況(災害、環境問題、社会問題など)の本質を理解できるようになっている世界。加えて、科学の発展などにより、課題に対処するチャンスもたくさんある世界。

注 本書引用

 

読んだ感想

まあ当たり前のことですが、こいつ天才か、と思うほどにアマルティア・センは洗練された考え方の持ち主であるということです。計180ページほどの新書ではあるが、大学生でも読み切るのは相当時間の要るような内容です。世界史の知識と現代社会の知識を十分に兼ね備えていないと、内容理解に相当てこずるでしょう。

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