記事概要 公立学校の教員は地方公務員であり、教諭から校長まで、職に応じた給料表が公表されています。今回は、教員の役職や金回りについて解説していきます。今回は東京都教育委員会の公表している給料表を参考に、教員は稼げる仕事かについて解説しています。
教員は「ブラックな」職業か、学校は「ブラックな」職場か
いつからかは知りませんが、教員や学校は「ブラックな」存在とアピールされています。その影響かは分かりませんが、教員採用試験の倍率が低下し、教員の適材確保は危機的な状況にあると聞かされます。単純な比較は禁物ですが、自営業や一般企業が一概に「クリーン」とは言えないのではないかと、私Garudaは思いますが、とはいえ、数字は嘘をつきません。
教員採用試験の倍率に関してはこちら
教員の給料
教員生活を経験した私には、公立学校の教員は儲かる職業か、教員の給料は満足できるものかは判断に迷います。給料の高い業種や会社がマスコミに取り上げられることがありますが、公立学校の教員の給料は、都道府県の事務職員とほぼ同程度ですから、その方々に給料への満足度を尋ねてみるのもおもしろいかもしれません。
では、東京都を例に、教員の給料の実際を説明します。過去の記事を読めば分かることですが、東京都の教員の職は、(統括校長)・校長・副校長・(教頭)・主幹教諭・指導教諭・主任教諭・教諭と細分化されています。そして給料は、「職務の級」と「号給」とで決まり、給料表は東京都や教育委員会のホームページで公開されています。
号給と給料についてはこちら
給料計算詳細
「職務の級」は1級から6級まで6段階です。短大卒の教諭は1級に、4年制大学卒の教諭は2級に、主任教諭は3級に、主幹教諭・指導教諭は4級に、副校長は5級に、そして校長は6級に該当します。
「号給」は、2級の教諭では1から177が、6級の校長では14から85が割り振られ、「級」と「号給」の交点が基本給となります。例えば、4年制大学卒の新任教諭の給料は、「2級9号」と決められていますので、「給料表」を見れば一目瞭然ですが、210、400円です。
その後は、退職まで「教諭」であれば、2級の給料が支給されますが、177号(386,900円)が上限となります。したがって、昇任試験に合格し、「主任教諭」「主幹教諭」となれば、3級、4級の給料が支給されます。
なお「号給」は、年度末の勤務評定、要するにその年度の成績が最上位であれば6号、上位であれば5号、中位であれば4号、下位であれば1~3号上がります。ただし、最下位の場合は、昇給しません。
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