記事概要 東京都の公立小中学校の校長が行うことができる「教員のリクルート」について、校長が教員のリクルートを行う際に何が必要なのか、実際にどの程度の確率で教員リクルートが成功するのか、を解説します。
そもそも「教員リクルート」自体がよくわからない人はこちら
校長の教員リクルートの3要素
校長が教員リクルートを行う際に必要となる3要素は「人脈」「信頼関係」「運」です。では、それぞれ見ていきましょう。
人脈
校長が教員リクルートを行おうとするのは、優秀な教員が異動確実という情報を得ているからです。そもそも校長にとって(リクルートしたい)と思えるような教員がいなければ、教員リクルートは発生しません。つまり、校長自身に優秀な教員との良好な人間関係やさまざまな人脈のあることが前提となります。公立小中学校の校長になるには、教員としてのそれなりの経歴が必要になるので、教員の異動を有利にはこぶ人脈が全くないという人は通常いないはずですが、人脈のあることこそリクルートの成功への大きなメリットになります。
信頼関係
校長は教員リクルートを行う前に、さまざまな人との「信頼関係」を作っておかなければなりません。
まず必要なのが、「校長が在籍する学校の区市町村教育委員会の人事担当者との信頼関係」です。校長が区市町村教育委員会の人事担当者に「この教員をリクルートしてほしい」と伝えることで、教員のリクルートの動きが始まります。結局のところ、区市町村教育委員会の人事担当者が東京都から教員を引き抜いてくるので、この信頼関係がないと、教員のリクルートは絶対に成功しません。校長の人事異動に関する要望を聞いてくれる、区市町村教育委員会の人事担当者との信頼関係が必然です。
次に大事なのが、「リクルートされる教員との信頼関係」です。校長による教員リクルートは、「教員に、校長の学校または区市に異動する気がある」ということが前提となります。教員自身にこの意志がないと、教員リクルートは成立しません。リクルートされる教員は、学校の立地、自宅から学校までの距離、校長の人格、地域の治安などを総合的に考えて、校長の学校に異動するかを決定することができます。つまりリクルートは、リクルートされる教員の意志にゆだねられる面もあります。それらも承知の上で、校長は教員との信頼関係を築いておく必要があります。
教員のリクルートが成功する確率を高めるのが、「リクルートされる教員が在籍する学校の校長」との信頼関係です。リクルートされる教員が在籍する学校の校長の理解や協力があれば、リクルートがスムーズに成功する可能性が高くなります。
運
教員リクルートが成功するには「運」も必要です。教員リクルートには「人脈」と「信頼関係」が不可欠ですが、なんやかんやで「運」も必須要素になっています。つまるところ人事異動には「確実」はありませんので、その成否は最終的には運に任せるしかありません。
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