部活動と労働基準法

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労働基準法に明記されている、労働者は1日に8時間、1週間に40時間を超えて労働させてはいけないというルール。早ければ、小学6年生で習う内容である。言わずもがな、教員は週40時間労働 こんなの誰も守っていないし、守れていない。残業をして当たり前の世界である。運動系の部活動は、平日は授業が終わってから6時まで練習をすることが多いだろう。さらに休日にも練習・試合があることも多々ある。部活動の顧問は、基本的に部活動が終わるまで帰れない。部活動は教員が1日8時間労働を守れない理由の大きな要因である。さらに、平日5日それぞれ8時間きっちり仕事をするとしても、土曜日も授業があれば、どう計算しようと労働時間が40時間を超える。小学生でも十分に理解できるルール違反である。

子どもにとっての教員というものは、身近にいる大人の見本である。これは私の意見ではあるが、教員は子どもの見本になっていてほしいという願望も含まれている。「子どもは親の背中見て育つ」とはよく言ったものだ。しかし親がいない子どももいる。時にはそういう子どものためにも、教員は親の代わりのような役割も担えるような存在でいてほしい。そのうえで、子どもにとって教員は憧れの存在でもあってほしい。教員になりたいと思う人がいなければ、子どもが育たなくなり、国の未来はなくなるからだ。フィンランド式教育の本を読んでしみじみ感じた。

フィンランド式教育の入門書 フィンランド式頭のいい子が育つ20のルール 【学校においてほしい本】
フィンランド式頭のいい子が育つ20のルール フィンランド式頭のいい子が育つ20のルールposted with ヨメレバ小林朝夫 青春出版社 2009年06月10日頃楽天ブックスAmazonKindle 概要フィンランドの子供達は OECD(

教員は子どもにとって身近な大人であるがゆえに、子どもに与える影響も大きい。だからこそ子どもに、正しい姿を見せてあげないといけない。子どもは残業をする教員の姿を見て、大人は残業することが当たり前のことだと子どもが感じてしまうかもしれない。残業することが当たり前、美徳だと感じて子どもが育っても不思議ではない。残業することが当たり前だと認識して育った結果、社会に出て体を壊す若者が続出する。完全なる負の連鎖である。子どもに間違ったことを教えては、子どもは間違ったことが正しいものと認識するだろう。労働は1日8時間と子どもに指導して、自身は1日10時間以上労働しているようでは、目も当てられない。

教育者が言っていることとやっていることが相反していれば、説得力を失うし、子どもは現状の労働環境に失望するだろう。部活動が存在するだけで、教員は日々矛盾したことをしていることになる。身を削ってまで、労働時間を超えてまで生徒のために部活動をやってあげても、それは全くもって社会や子ども、未来のためではない。部活も含め、教員の仕事を減らすべきだ。

コメント

  1. 平田公一郎 より:

    教員の勤務条件を一般の労働者と同じにすればいいだけのことですね。

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